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ジャガイモンプロジェクト特別出張
> 「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2016」アイドルフェス参戦レポート
夕張
は
ジャガイモンプロジェクト
にとっては、とても大切な思い出や経験が溢れる場所であり、出会いのあった場所です。
2014年。
初めての
特別出張
として、士幌町外での活動を行なったのがこの場所です。
アリスインプロジェクト
さん
にお誘いいただき、関係者として参加させていただいたこの時のイベントで、たくさんの方と出会い、その1つ1つがその後も、そして今もずっと続いています。
あの時にさせていただいた貴重な経験は、私自身に大きな刺激を与え、そしてその経験が今の活動へと繋がっています。
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2014での様子はコチラから
2015年は、
士幌町商工会青年部
の部員3人と一緒に映画祭を訪問。
研修
という形、そしてそういう気持ちで参加させていただいたイベントからは、本当に様々なものが見えました。
前年に一度、関係者として参加したからこそ改めて見えたものがたくさんありました。
大きなイベントを2回目にして少し斜めの角度から見たことによって初めて見えてきた点もあれば、自身も町内でイベントを主催している立場として新しい発見や気づきもあったと思います。
イベント自体も楽しむことができましたが、その場を楽しむ、映画を楽しむ以外にも、そういう意味でたくさんの楽しいことがあり、そして貴重な体験をすることができました。
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015での様子はコチラから
そして今年は3年連続3回目の
夕張
です。
今回は今までとはまた違い、映画祭の中で初めて開催される
ゆうばりアイドルフェス
と題されたイベントに参戦します。
個人として、映画やライブ自体を楽しみたいという気持ちも当然あります。
アイドルイベントにはこれまでにも何度も参戦していますが、こういう場所で開催されるからこそいつもと違った経験もできるのではないかという期待もあります。
これまでに他のイベントや場所でお会いしたことのある方との再会もあるのではないかという楽しみもあれば、また新しい出会いがあるのではないかというワクワク感もあります。
ここで味わうことのできる体験や感情は、きっとこの日、この場所、このイベントに来なければ得られるものではありません。
だから今年も、大切な思い出に溢れるこの
夕張
の地に足を踏み入れます。
1年ぶりの懐かしい景色、たくさんの笑顔、溢れる興奮。
たくさんの楽しみに胸をドキドキさせながら、今年2度目の
特別出張
が始まります。
2016年2月28日
士幌
を出発し、
夕張
へと向かったのはいつものように深夜帯。
道東道を夕張ICで降り、あとは一路夕張の中心部へ。
移動中は天候が崩れることもなく、午前3時少し前には
夕張
に到着しました。
ですが、この時間ともなればさすがに人影もほとんど無く、夕張駅前の
バリー屋台
も直後に店じまい。
隣のバーは朝まで元気に営業をするようですが、ここ以外はどこも開いておらず、当然前日の日没からスタートしていた
ストーブパーティー
もすでに終わっています。
いつも、「どうしてこんな時間に移動するの?」 という質問を何度となく受けますが、私の仕事の性質上、早朝に起きて移動するよりも、こちらの方が断然楽なのです。
ひとまず一番最初に、長年メイン会場として使われてきたものの、昨年で閉館となった
アディーレ会館ゆうばり
を確認しに向かいます。
ここには本当にたくさんの思い出が詰まっています。
この会場では何本もの映画を観ましたし、一昨年のイベントに関係者として参加させていただいた時の控室などもこの中にありました。
昨年は仲間と4人でイベントに訪れ、ここで朝食を食べたりするなどもしました。
しかし、そんな思い出の場所も入口という入口はベニヤ板で封鎖され、その手前には雪が積もったままになっています。
昨年までは多くのアイスキャンドルや看板、そして歓迎の言葉で埋め尽くされていた場所にも今年は何一つありません。
当然、窓から一光の灯りが漏れてくるわけでもありませんし、物音一つも聞こえません。
本当に寂しい場所へと変貌してしまっていました。
きっと何度もこの映画祭に足を運んでいる人であれば、この寂しさは共感していただけると思います。
年に1度しか行かないけれど、それでもみんなが心の中で大切にしていた場所です。
この後は、暗闇に沈む街並みを少しだけ見学していましたが、そのうちに雪が降り始めたこともあり、今年からメイン会場となった
合宿の里 ひまわり
へと車で移動。
ひとまず朝まではここの駐車場で過ごします。
外気温はマイナス13℃台を示していましたが、こんな気温でも車中泊です。
しっかりと準備はしていっていたため、特に問題なく快適に過ごせました。
車中泊をしたことがない人や、こんな季節のそれを経験したことがない人にとってはなかなか厳しいものを想像されるかもしれませんが、少しでも多くの活動をしていくためにはこういう部分での節約は大事です。
とは言いつつも私自身、節約だという考えよりも、ただこれの方が楽だからということでこの方法を選択しているだけですが。
とにかく、そんな状況で朝の8時過ぎまでをここで過ごしました。
無事に朝を迎えました。
8時頃には
ひまわり
のあたりにはすでにたくさんの関係者の方が集まっています。
というよりも、昨年まではこの場所は一般の方に向けて宿泊施設として開放されていましたが、今年はメイン会場となったため、関係者の方が宿泊に使われていたようです。
それでも一般の人が立ち入り禁止というわけではないですから、私もちょっと中を覗いたりするなどロビー辺りをウロウロとさせていただきました。
9時少し前。
ひまわり
の入口に設置された受付で、
ゆうばりファンタパスポート
というフリーパスを購入します。
これは1人2000円で、この映画祭の期間中、一部除外作品を除いてフリーで何本も映画が見られるというものです。
昨年までは当日券はメイン会場の
アディーレ会館
のみの取り扱いでしたが、今年はメイン会場が変更となったため、そういう部分でも細かな変更が生じています。
しかし、映画祭のホームページを見ても、その当日券の購入できる場所がどうもわかりづらい。
私は深夜のうちにイベントパンフレットを入手してそれを一読していましたが、結局どの会場では買えてどの会場では買えないのかということは非常にわかりづらかったです。
同じようなことを考えていた人、困っていた人がいたようで、映画祭公式のツイッターアカウントには 「フリーパスは当日はどこで買えるの?」 という質問が送られており、それに対して 「ひまわりの、入ってすぐ右手の受付で・・・」 という返信がされていました。
最終的には私もそれを見て、それでは朝イチで
ひまわり
で購入しようということで深夜のうちに車でその場所に行っていたのです。
ですが、この公式アカウントからの情報。
間違ってはいませんが、明らかに情報が不足していることが後になって判明します。
私は朝、
フリーパス
を購入したのち、10時からのイベントに備えて車で
ホテルシューパロ
へと移動。
そして時間を前に2階の会場前へと行ったのですが、その会場の前にも当日券を購入できる受付が設置されていました。
確かにこのような受付が何ヶ所にもあることは、利用する人にとっては便利でとてもいいことなのです。
ですが、あの公式ツイッターの情報はなんだったのでしょうか。
私のように車で来ているのであればそれほど時間もかからずに会場間を移動することができますが、この2会場は今回の全会場の一番端と端に位置しており、しかも
ひまわり
の前は急斜面の上り坂。
シャトルバスも走ってはいますが、もし前日のツイッターの質問の送り主が
フリーパス
を買うためにこの距離を車以外の手段で移動していたらと想像するとちょっと恐ろしいです。
公式ツイッターからこのような情報が出てしまっているということは恐らく関係者の中でも当日券に関する情報がしっかりと共有されていないということなのでしょう。
ましてや公式ツイッターともなれば当日のボランティアスタッフさんのような方が発信しているということは考えられませんし、ある程度深くイベントに携わっている人の手を介していると思われます。
昨年も一昨年も、このイベントは初めて来た人にとっては優しくないところがあるイベント、色々とわかりづらいことが多いイベントだということを実感しましたが、今年もこの部分に関しては改善はされていなかったようです。
他にも、メイン会場となった
ひまわり
の場所に関して言えることなのですが、ここは駅前などを通る主要道路から見ると、急勾配の坂を上がって行く、ちょっとわかりづらい場所にあります。
しかしその主要道路からの入口には 「←会場」 と書かれた看板が1つあるだけで、会場名が書かれているわけでもありません。
複数会場を使用するこのイベントの場合、やはり一言足りない感じがします。
このような感じで今回のイベント中、随所に疑問を感じる部分や、わかりづらいだろうなと感じられる部分が多数ありました。
私は3度目の映画祭ですので、説明書きが無くても分かる部分はたくさんありますが、やはりこういう時には初めて来た人のことをしっかりと考えるべきだと思います。
文句を言いたいのではなく、私自身が主催者側であったり、様々な形でイベントにスタッフとして参加させていただく際、こういう部分を参考にしたい、自らの目で見たこと感じたことを活かしていきたいという意味での提言です。
今回、この映画祭に来た一番の理由は、
ゆうばりアイドルフェス
です。
今年は映画祭26年の歴史の中で初めてアイドルのライブイベントが行われるとのこと。
そしてそこには普段北海道ではなかなか見ることのできないグループの名前が並んでいました。
また、その参加3グループの主演映画がそれぞれ併せて公開されるとのことで、映画祭のイベントスケジュールが発表になった直後にすぐに参戦を決めました。
アイドルフェス
は、
ホテルシューパロ
の
嶺水の間
で10時から開催されます。
この映画祭は、いつどの会場に行っても開場時間より前から入場待ちの列が出来ています。
会場前の廊下にも開場時間を前にたくさんの人が並んでいました。
ですがこの列。
これまでに見てきた映画祭のその光景とは少し違う感じです。
聞くところによると各グループの応援に、北海道外からわざわざ来たという方も多く、応援ツアーを企画募集したグループもあったそうです。
そんな列に並ぶ方の中にはグループの推しTシャツを着ていたり、サイリウムを手にしていたりする方も多く見受けられ、この映画祭では初めて見る光景が広がっていました。
私はそういう方々に優先して入場していただこうと思い、開場時間前はその列には並ばずに離れていたのですが、それでも前から2列目の良席をゲットできました。
今回使われたこの会場にはこれまでにも何度となく入ったことがあります。
一方、他所で開催されるアイドルイベントにも何度となく行ったことがあります。
今までは明らかに雰囲気や光景の違うその2つがここで1つになっているというのは何とも不思議な光景でした。
映画祭といえば映画が好きな人が集まるイベントだというのは当然だと思いますが、このような形でイベント自体に 「映画」 以外の導入口があることによってそれをきっかけにこの映画祭に来てもらい、そして結果的にイベントのファンになってもらう、興味を持ってもらうということは、イベント自体を盛り上げるという意味でも、ファンを獲得するという意味でもとても大きなことだと思います。
この場所に一度来てみると、実際に映画を観ること以外にもたくさんの楽しみがあったり、ビックリするような非日常が体験ができたりするのですが、やはりそれは一度来てみてからの話。
大切なのはその導入口です。
1つのイベントに色々な角度の魅力がある、色々な導入口があるというのはとてもいいことだと思います。
確かに、1つの事にとことんこだわって追及していくというイベントの形もあるかとは思いますが、そういうものは本当に人口の多い地域でのみ生きてくるものだとも思います。
特に人口の密集していない地域では、1つの事にあまりこだわり過ぎてしまうと集客を望めなくなってしまうこともしばしばだと思います。
やはり北海道の中でもこの
夕張
という場所、そして地域性を考えた時、この多角的なイベントの作り方は、過去の歴史や固定観念にとらわれ過ぎずに新しいものを導入していくという、素晴らしい見本にもなると感じました。
アイドルフェス
スタートの時間になり、まずは
ゆるめるモ!
さん
が登場です。
本来はメンバーは6人だそうですが、1人がインフルエンザでお休み、2人が東京でお留守番ということで、3人のスペシャルバージョンでのライブは約20分。
ゆるい雰囲気がとても印象的な、独特な世界観のあるライブでした。
ライブのに続いては、今回ワールドプレミア上映される主演映画
『 女の子よ死体と踊れ 』
の舞台挨拶です。
こちらではこの作品の監督である
朝倉加葉子監督
と
山口幸彦エグゼクティブプロデューサー
も登壇。
メンバーの
ようなぴ
さん
、
けちょん
さん
、
あの
さん
の、それぞれの作品に対する想いなどを聞くことができました。
更には、東京で留守番の
もね
さん
、
ちーぼう
さん
とも会場とスカイプで繋ぎ、舞台挨拶も更に盛り上がりました。
私自身、実は数年前までは映画を映画館のような大きなスクリーンで見るということはほとんどありませんでした。
ですが一昨年に初めてのこの映画祭に来た際、空き時間を利用して多くの映画を観てから、映画に対する想いや色々なものが変わりました。
その時に観た映画はどの作品も、監督やスタッフの方、そしてキャストの方が舞台挨拶に立ち、それぞれの作品について色々な話を聞くことができました。
そしてそのような話を聞いてから観る映画というものは、何の情報も無しに見るよりもずっと面白いということに気づいてしまいました。
これは私自身にとっては新しい発見であり、全く新しい世界が開けたような感覚でした。
以来、この夕張で見る舞台挨拶、そして映画が本当に楽しくて仕方なくなりました。
監督やキャストの方が話す、ここを見て欲しいというポイントやこだわったところ。
制作段階での裏話や他にも様々なことを聞くことができ、そういう情報を持った上で観る作品は普通に観る以上に色々なものを感じ、そして発見することができます。
実際、この
ゆるめるモ!
さん
の舞台挨拶でも、それぞれが感じている作品の見所や、映画に出ることによって自分自身が変わったところなど、色々な話を聞くことができました。
それぞれのメンバーの個性が光り、そして自分の言葉で一生懸命に伝えようとしている姿がとても印象的な、とてもいい舞台挨拶でした。
舞台挨拶に続いては映画本編の上映です。
内容については触れることを避けますが、
ガーリーホラー
ということではありますが内容は怖いものではありません。
ホラーが苦手な人にも問題なく観ていただける作品だと思います。
また、6人がそれぞれの演技の中にも素のような部分も垣間見え、とても楽しい、そして
ゆるめるモ!
さん
の魅力が溢れる作品でした。
舞台挨拶で聞いた見所も堪能することができました。
「女の子よ死体と踊れ」公式サイトはコチラから
上映後には
キンクレコード
さん
の制作発表です。
司会を務める
山口幸彦
さん
が舞台上に招き入れたのは
シンガーソングラドル
として活動している
藤田恵名
さん
。
ここでこの夏にキングレコード
さん
のホラー映画レーベルである 「ホラー秘宝」 で制作される映画
『 EVIL IDOL SONG 』
の制作発表がされ、併せて
藤田恵名
さん
が主演することも発表されました。
藤田恵名
さん
にとっては、すでに10年以上活動する中で一番大きなお仕事だそうです。
頑張っている人に対してこのように光が当たるということは素晴らしいことですね。
福岡から上京し、長い下積みを経験しながらもついに掴んだチャンス。
作品の公開は来年になるようですが、今からその公開が楽しみです。
制作発表後は一旦休憩。
この休憩は時間調整の役割もあるのだと思いますが、20分くらい時間があったでしょうか。
この間に私は一旦会場から廊下へと出ました。
するとそこにはちょうど
藤田恵名
さん
がいらっしゃり、一緒に写真を撮っていただき、更にお話をしながらサインもいただくこともできました。
また、マネージャーさんにもご挨拶をさせていただき、色々とお話もさせていただくことができました。
私がこのようなイベントに行くのには色々な理由があります。
実際にイベント自体を楽しむことももちろんですし、時にイベントを主催したりかかわりったりする者として、色々なものを見たい勉強したいという部分もあります。
また、このような形で色々な方と
御縁を作る
、お話をさせていただけるというのも大切な理由であり、そしてそこには意味があると思っています。
以前のレポートにも書いたかと思いますが、全ての行動において、全ての活動において後悔をしたくない、だからこそ後悔をしないように動きたいといつも考えています。
だからこそこのようなチャンス、機会は逃したくないと思っています。
ここもまさにそんな機会の1つでした。
休憩が明けてからは
リリカルスクール
さん
と
デモ田中監督
が、
山口幸彦プロデューサー
と共に登壇です。
舞台挨拶の最初はファンの方から監督とメンバーに対して、サプライズでの大きな花束のプレゼントからスタート。
こちらの舞台挨拶も、メンバーそれぞれの個性が、
デモ田中監督
の面白さと共に光っていました。
話の中では、この作品を作る際、
デモ田中監督
は、メンバーそれぞれの役をSMAPのメンバーを参考にして役柄の性格を作っていったそうで、これはメンバーも初耳だったようです。
そしてここでひとつ、とても気になったことがあります。
メンバーの方が質問に答える際、毎回のように 「〇〇です」 と自分の名前を言ってから話を始めるのです。
特に
meiさん
は毎回必ず言っていたのではないでしょうか。
私はこれは素晴らしいことだと思います。
そのグループのワンマンライブでない場合、会場には自分達のファン以外の人がいます。自分達の事をよく知らない人がいます。
特に今回の場合は映画を見に来た映画ファンも会場にいるわけで、自分達を知らない人が多い可能性が高いです。
そんな中ではしっかりと自己紹介をすることは最低限必要ですが、
リリカルスクール
さん
のように6人というそこそこの大所帯となってくると、初見の人にとってはグループ名を覚えることはできたとしてもなかなかそれぞれの個人名まで覚えるのは難しいです。
それでもそんな中で話を始める度にまず自分の名前を何度も言うと、やはりそれはとても心に残ります。
実際私も、正直なところでこのイベントまでは
リリカルスクール
さん
の存在自体こそ知っていたものの、メンバーそれぞれのことまではほとんどわかっていなかったのですが、この繰り返しによって誰よりも先に
mei
さん
の名前を覚えました。
「今日は名前だけでも覚えて帰ってください」 という漫才やお笑いでのお決まりのフレーズがありますが、これって本当に大事だと感じています。
やはり自分の事を、自分達の事を相手に知ってもらう上で、名前や顔というのは当然その入口になります。
逆に、名前や顔を知らない人のことはあまり興味が沸かないとも思いますし、覚えられないとも思います。
そんな中で、自分の名前を繰り返すこの話し方は、この舞台挨拶中にも他のメンバーにもどんどん伝染していきました。
これが最初からスタッフの方の指示があったものを
mei
さん
以外の人が忘れていて途中で思い出したものなのか、それとも自らの考えて名前を繰り返していたものを他のメンバーがその理由を素早く察知して自分の中に臨機応変に取り入れていったものなのかはわかりません。
ですが、小さなことであっても本当に素晴らしいことだと、挨拶を聞きながら思っていました。
他にも
デモ田中監督
がそもそもどうしてこの作品に
リリカルスクール
さん
を起用したのかという理由や、作品を作る際に誰かが主役というのではなく6人がバランスよく映る作品を目指したという話を聞くこともできました。
リリカルスクール
さん
を起用するにあたり、作品名に 「リリカルスクールの〇〇〇〇」 と頭にグループ名をつけたいというところから始まって、「クレイジーキャッツの〇〇〇〇」 のようにコメディのような要素もありつつも、夕張の映画祭に出品したいからこそファンタスティックな部分を追求した結果、今回のような作品になったとのこと。
メンバーのみなさんからは、それぞれが思う作品の見所なども聞くことができました。
昨年新メンバーとして加入した
hime
さん
にとっては、この映画の撮影がグループに入って初めての仕事だったそうで、この映画を通じてメンバーと仲良くなれたと話してくれました。
舞台挨拶後はすぐに
『 リリカルスクールの未知との遭遇 』
の上映がスタートです。
こちらも内容に大きく触れることは避けますが、随所に笑いが散りばめられ、その笑いのポイントを見つけるために何度も繰り返し観たくなるような作品です。
そうかと思えばライブのシーンでは実際のファンの方がエキストラ出演していたり、他にも感動的なシーンもあり、まさに笑いあり涙ありの作品でした。
作品の中では多くの
リリカルスクール
さん
の楽曲が使われ、まさに
リリカルスクール
さん
だからこそ作れた映画、作れた作品になっていたと思います。
また、このようにして舞台挨拶から作品を観た時にいつも思うことなのですが、監督やスタッフの方、キャストの方の作品に対する想いを聞いた後で観る本編は更に魅力を増すと思います。
そして、私にはこの流れで観るエンドロールがとても素敵に感じられます。
この映画に携わったたくさんの方の名前が流れるのを見ていると、なんだか無性に感動してしまいます。
今回も見ているうちに私自身も涙が出てきてしまったのですが、この上映を最前列で見ていたメンバーのみなさんも涙を流しながらスクリーンを見上げていました。
正直なところ、きっと映画館やDVDなどで普通に同じ作品をただ観たとしても、私自身ここまで心を揺さぶられることは無いと思います。
ですが、やはりこうやって実際に舞台挨拶を見て、色々な話を聞いた上で作品を観ると、そこにはたくさんの発見や感動がついてきます。
だから
夕張
で観る映画が好きなんです。
だから
夕張
に繰り返し来るんです。
きっと同じような想いの人、この日の夕張にもたくさんいたと思います。
映画が好きな人をより映画好きにさせる。
そうでなかったはずの人も映画が好きになってしまう。
それぞれの作品に出ている人達のことも、そして制作に携わった人達のことももっと知りたくなり、そして好きになってしまう。
そんなすごい力がこの映画祭にはあります。
そんな雰囲気がこの
夕張
にはあります。
上映後の改めての舞台挨拶では、メンバーのみなさんが涙を浮かべながら再登壇。
監督はじめスタッフのみなさん、そしてファンのみなさんと一緒に作り上げたこの作品に対する想い、そして実際に初めて完成した作品を鑑賞した今、涙を流しながら話すその姿は、見ているこちらも改めて感動させられる、そんな光景でした。
また、様々な話をしているところで、
デモ田中監督
が感極まる場面もあり、これにつられるように
山口プロデューサー
やスタッフの方も涙。
昨年の夕張で、
デモ田中監督
と
山口プロデューサー
が、「こんなものを作りたいよね」 と漠然とした話をしたところからスタートしたという作品が実際に夕張でワールドプレミア上映され、そんな人達の想いを聞き、そして涙を見ると、こちらも涙を流さずにはいられませんでした。
やはり夕張はいいですね。
こんな感動的な場面を作る側と観る側が共有できるというのは本当に素晴らしいことだと思いますし、幸せなことだと思います。
「リリカルスクールの未知との遭遇」
こんな部分も含めて感動的な、そしてとても面白い作品だったと思います。
最後に
デモ田中監督
は、この作品の続編を作ることを突然提案。
この感動の続き、まだまだありそうです。
「リリカルスクールの未知との遭遇」公式サイトはコチラから
この後は10分程度の短い休憩時間。
廊下では
物販
も行なわれており、私も色々と購入させていただきました。
またこのような時の物販は、早い時間のうちに購入することが大事だと思っています。
私自身、イベントを主催したりする中で、実際に物販を行なうことがありますが、普段の主戦場ではない場所への出張などで行なう物販は、どうしても持っていける量に限りがあります。
運べる量に限りがあるということは物販として並べられる量もいつもよりも少ない、かなり限られた量になるということです。
実際にこの日の物販でも、途中で色々なものが完売していたようで、中には欲しいものを買えなかったという人もいたはずです。
売る方からすればもっと持って来ていたらもっと売れたかもしれませんし、買う方からしてももっとたくさん商品があったら買えたものもあったかもしれません。
しかしそこには限界というものがあり、それがいつもと違う場所でやるということなんだと思います。
だからこそ、私はこのような場合の物販ではなるべく早く自分の欲しいものを見つけ、そして購入するようにしています。
また今回の物販は、各グループによって色々な設定の差がありますが、いくら以上購入すれば一緒にチェキを撮れるだとか、何を購入すればサインや握手の特典があるだとか、全作品上映後の
特典会
での楽しみがあります。
そうなれば余計に早く購入するに越したことはありません。
ということで、この短い空き時間を利用して、しっかりと物販を回らせていただきました。
この後は、続いて
ノーメイクス
さん
の映画、
『 キネマ純情 』
の舞台挨拶です。
井口昇監督
、
福田裕彦エグゼクティブプロデューサー
と、
ノーメイクス
のみなさんが登壇。
ここでもこの作品に対するみなさんの想いや制作のきっかけ。
制作当時の話や、他にもみなさんの魅力が伝わってくるエピソードをたくさん聞くことができました。
作品では女の子同士のキスの回数がすごいそうで、これをギネスに申請するそうです。
また、この作品は制作費を
クラウドファンディング
で募り、そして制作された作品だそうです。
まさに、「ファンと一緒に作った作品」 です。
舞台挨拶後は
「 キネマ純情 」
の上映がスタート。
こちらも内容に大きく触れることは避けます。
が、舞台挨拶でもそんな話になりましたが、本当にキスの回数も時間もすごい、いわゆる百合映画です。
途中からはとんでもない方向へと話が展開し、その展開の早さと意外性。
そしてそのセリフや動きひとつにも面白さがいっぱいです。
会場からも何度も何度も大きな笑いが起こり、最後まで期待と予想を良い意味で裏切る、笑いの絶えない作品でした。
井口監督
曰く、パンフレットなどは柔らかくなるように作ったそうですが、「あれは女性客にも観てもらいたいがためのフェイクだ」 と告白 。
作品を観た後で改めてパンフレットなどを見直してみましたが、監督のその言葉、納得がいきました。
ノーメイクス
さん
は、そもそもこの作品を制作するためにオーディションで選ばれたメンバーだそうです。
アイドルが演技をしているのではなく、女優がアイドルもやっているということだそうで、一人一人のその演技力はさすがでした。
中でも
洪潤梨(ホンユニ)
さん
は初演技だったそうですが、そんなことを感じさせない演技でした。
また、
中村朝佳
さん
に関しては、舞台挨拶に立っていた人と、スクリーンに映っている人が同一人物であると理解するまでに、いい意味で少し時間がかかってしまいました。
その役柄になりきれる女優さんってやっぱりすごいんだなと再実感しました。
他のメンバーのみなさん、
荒川実里
さん
、
上埜すみれ
さん
、
柳杏奈
さん
もそれぞれに魅力のあるキャラクター設定になっており、どの役柄を見てもそう簡単にこなせるものではないと思いますが、それをしっかりとこなしているあたり、さすが女優さんだなと感じました。
劇中は何度も会場から爆笑が起こった作品ですから、この後の舞台挨拶も笑いの中で始まるものだと思っていましたが、ちょっと違いました。
そもそも今回の上映はこのワールドプレミア上映を前に1度だけ、クラウドファンディングに協力された方に対しての試写会が行われたそうなのですが、その時とは違う編集になっているそうで、そういう意味では初公開の部分もあったようです。
特に、最後に流れるエンドロールでは、作品の制作の時の写真などと併せ、クラウドファンディングに協力された方の名前が1人1人流れました。
この作品はそういう方々がいなければ制作されなかった、完成しなかったと思うと一層感慨深いです。
また、エンディングテーマとして流れた
ノーメイクス
さん
の 「
エンドロール
」 という曲がこの映像、このエンドロールにぴったり合っていて、これは泣けました。
メンバーのみなさんもこのエンドロールの演出については事前に知らなかったようで、上映後はみなさん涙を流しての再登壇となりました。
ここまで含めての
井口ワールド
。
流石しか言いようのない、本当にすごい監督、そして作品だと感じました。
本当にいい作品に出会えました。
個性が良い意味でバラバラのメンバーが集まっているグループではありながらも、トーク中にも随所に良いバランスを感じる、そんなグループだなとも感じました。
さすがに女優さんなだけあって、普通に話をしている時から発声がとても良いんです。
だからどんな言葉も聞き取りやすく、そういう部分もとても好感を持てました。
またこの時間は、この作品で共演した、
大部彩夏
さん
、
山本愛莉
さん
、川合空
さん
も一緒に登壇。
感動と笑いの入り混じる、とても賑やかで楽しい舞台挨拶となりました。
「キネマ純情」公式サイトはコチラから
全作品の上映後は17時から再びライブが始まります。
まずは
藤田恵名
さん
から。
藤田恵名
さん
は、話をする時の声や話し方と、歌う時の声がガラッと変わります。
まずはこの変化が魅力的です。
そしてその歌声は伸びもとてもよくて心地よく、私としても久々に
逸材
を見つけたという気持ちが強くなりました。
自ら作詞作曲されている楽曲もとてもいい曲揃いで、パフォーマンスの安定はキャリアが長いだけあって流石の一言です。
特に 「ライブドライブ」 はファンのみなさんの中でも名曲とされているらしく、まさにその想いを感じる素敵な曲でした。
今回初めてその存在を知った
藤田恵名
さん
ですが、これからに注目していきたいと思います。
続いては
ノーメイクス
さん
のライブ。
こちらは終始とても盛り上がる、こちらまで体の動く楽しいライブでした。
井口監督
と
福田エグゼクティブプロデューサー
のコンビで作られた楽曲は歌詞も面白く、音楽もとてもキャッチー。
フリも難しいものではないからこそ見ている側も一緒に動いたりしやすい作りになっています。
「エンドロール」 のようなバラード曲もあれば、「ハイ!敬礼」 のように、みんなで盛り上がれる曲もありと、本当に楽しいライブだったと思います。
アイドルのライブは、やはり数多く何度も通っている人が盛り上がるポイントをわかっていて、そして盛り上げ方を知っています。
その現場に慣れない人は、初めのうちは盛り上がろうとは思ってもどこでどう盛り上がっていいのかがわからずに戸惑ったり探ったりするということが多いと思いますが、この
ノーメイクス
さん
のライブは、敬礼をするポイントをうまく誘導してくれたり、「コレ、いつもの定番なんです」 と説明を入れてくれたりと、とても分かりやすかったです。
おかげで私自身初めてにもかかわらずとても盛り上がれたことも良かったですし、タレント・アイドルをプロデュースする身としても、これは非常に参考にもなり、勉強にもなりました。
アイドルになろうとしてアイドルになったわけではなく、女優さんがやってるアイドルだからこそ。
また、元からアイドルを手掛けていた人ではない
井口監督
がプロデュースするからこそそういうものができているんだろうなと、想像しながらライブを楽しませていただきました。
きっとこれからも女優としてもアイドルとしても活躍が続いていくのだと思います。
是非その両方の活躍を、1人1人を応援していきたいと思います。
ライブのトリは
リリカルスクール
さん
。
こちらは流石の安定のパフォーマンスです。
「アイドルがラップをする」 というライブを私自身今まで一度も見たことが無かったのですが、とても元気をもらえる、そして体が自然とリズムを刻む、そんなライブでした。
実は以前にテレビでチラッと見かけ、その時に 「こういうグループがいるんだなぁ」 と印象に残っていたのですが、実際に目の前で見ることができて、色々と感じるところがありました。
これまではヒップホップもラップも、私の生活の中にはほぼ存在していませんでした。
聴いたことも聴こうと思ったこともほぼありませんでした。
ですがこの生活、良い意味で過去形になりそうです。
最後の曲の最中、
hime
さん
がステージの後ろに落下してしまうというハプニングもありましたが、「落ちちゃいましたぁ」 と、そこも笑顔で明るく乗り切り、最後まで本当に楽しいライブでした。
ライブ終了後は会場内で
物販
と
特典会
が始まります。
アイドルのイベント会場などではこのような光景は何度となく見たことがありますし参加したことがあります。
ですがこの光景を夕張のこの場所で見ているのはなんだかとても不思議な感じもしましたが、夕張の映画祭に新しい風が吹き込んでいる瞬間なんだと思うと、ちょっと気持ちも高ぶります。
この時間、私は、
藤田恵名
さん
、
ノーメイクス
さん
、
リリカルスクール
さん
の3ヶ所を並び具合や空き具合を見ながら往復させていただきました。
藤田恵名
さん
のところでは、すでに休憩時間のうちに購入しておいたCDにサインをいただきました。
色々とお話もさせていただきましたが、本当に素敵な方だと実感しましたし、話せば話すほどに魅力を感じました。
またそんな話の中で、私の側の今後の活動に関わる金言もいただきました。
長い下積みを経て映画の主演を掴み取った
藤田恵名
さん
。
このチャンスを1つの機会としてこれから更に大きく羽ばたいていって欲しいですし、そんな活躍が楽しみです。
本当に応援したいと感じることのできる、素敵な方と出会いました。
リリカルスクール
さん
のところでは、4月に発売のメジャーデビューCDを予約すると、その枚数などによってチェキや写メを撮影できます。
私はチェキの撮影券がもらえる初回限定盤のCDを2種予約し、メンバー全員と一緒に
チェキ
を撮影していただきました。
途中、プロデューサーさんにもご挨拶をさせていただきました。
こういうところで作る御縁も大切です。
ノーメイクス
さん
のところでは、休憩時間にCDを購入した際にいただいたチェキ券を利用してメンバー全員と一緒に
チェキ
を撮影。
更にはサイン券を利用して、事前に用意していた色紙にみなさんの
サイン
をいただきながら色々とお話もさせていただけました。
またこちらでもプロデューサーさんにご挨拶。
内容についてはここでは明かせませんが、建設的ないいお話をさせていただけたと思います。
これ以外にも、他の方が井口監督からサインを貰おうとしていたところ、ペンが無くて困っていたので私の持っていたものをお貸ししました。
その流れで私もサインをいただこうとしていたところ、すばやく
キネマ純情
のフライヤーを持って来てくださった方がいらっしゃり、おかげでフライヤーにサインをいただけました。
こんな温かい雰囲気の場所だからこそ、知らない人同士の温かい繋がりも感じられたりします。
そんな流れでちょっとお話をさせていただいた方がいたり、他にも以前に士幌で開催したイベントの時にお会いしたことのある方と再会したりと、そういう交流も楽しむことができました。
とにかく楽しい
特典会
でした。
特典会
を終え、
ホテルシューパロ
を出た頃にはもうすでに外は日没の時間を大きく過ぎていました。
自家用車やバスなどで帰路につく人がほとんどだった様子ですが、私はそのまま夕張駅前の
バリー屋台
へと移動。
ここでしばらくの間、たくさんの方とお話をしたりしながら、この映画祭の雰囲気を楽しみました。
やはり、こういう場所で時間を楽しむのもこの映画祭の楽しみのひとつだと思います。
映画好きな人、映画関係者が多く集まる時だからこそ、共通の話題で知らない人同士が盛り上がれるというものです。
また、こういう雰囲気だからこそ、1人で行ったとしても座っていたとしても、たくさんの方が声をかけてくださったり、輪に加えてくださいます。
本当にありがたく、また嬉しい瞬間の連続です。
おかげでたくさん持っていった名刺もかなり減りました。
当初の目標、予定\からすると、会いたいなと思っていたけれどお会いできなかった方がお一人だけいました。
ですので100点満点とは言いませんが、それでも予想外の出会いや発見もあり、本当にいい時間を過ごせたと思います。
勉強という意味では、イベントを主催する立場としても、タレント・アイドルをプロデュースする立場としても、そして町おこしをしたいと思う立場としても、本当に様々な場面で学べる部分がたくさんありました。
イベントにはきっと、初めて来たからこそ見たからこそ見えてくる部分、気づく部分というものがあると思います。
そういうものというのは得てして慣れが入ってくると見えなくなってくるものです。
一昨年この映画祭に来た際、そんなところをたくさん見ることができましたし、気づくことができました。
昨年は仲間と来たことによって、たくさんの目から見たことによって改めて見えてきたものがありました。
一度来たことがあるからこそ、初訪問の仲間の話を聞きながら、改めて気付かされることがたくさんありました。
3年連続となった今年は、メイン会場が変わったことによって新しい問題点が見えたりもしましたし、わずかながらも慣れてきたからこそ見えてくるものもありました。
この3年を通じて、関係者として参加させていただいた経験、一般の方と同じ立場として参加した経験の両方を体験できたからこそ感じることの出来ることもたくさんあります。
いいなと思う部分もあれば、わかりづらいなと思う部分もあります。
そういうものを全てひっくるめてとても勉強にもなりますし、刺激にもなりますし、新しいアイデアへのヒントが生まれたりもします。
当然、ここで生まれたたくさんの
御縁
があるからこそ今があるとも感じています。
結局行き着くところ、色々な意味で私自身がこの映画祭、この究極の非日常空間の虜になってしまっているのだということも感じます。
1人の人間をそうさせてしまう魅力がここにはあるのだということも感じます。
夕張から生まれた
御縁
が
ジャガイモンプロジェクト
にとっても、私自身にとっても大きな影響を与えてるいことは間違いないです。
だから来年はきっと4回目となる来訪をすることになるんだと思います。
そしてまたここで非日常を体験したいと思います。
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭
。
これまでの2回の訪問はいずれも2日間の日程で来ていました。
ですが今年は初めての日帰り日程。
これにより、昨年体験したことの中で今年は体験できなかったこともたくさんありました。
日中の街中を巡ることもしませんでしたし、前日の日没後から始まるストーブパーティーにも行けませんでした。
また、地元の方やスタッフの方と触れ合うこともあまりできませんでした。
正直なところ、今年は日帰りの日程でしか行けないとなった時、大きくガッカリした部分もあったのですが、それでも実際は本当に楽しく時間を過ごすことができました。
そうなって改めて考えると、この映画祭に限らず数日間にわたって開催されるイベントの場合、日にちをまたいで滞在できる人にはそういう人の楽しみ方があり、1日間やそれより短い時間しかいることのできない人にもそういう人達の楽しみ方があるんだということを、自らの体験を持って思い知らされました。
そしてそのそれぞれの楽しみ方を見つけるのは自分自身であり、その楽しみはその瞬間になって偶然が重なってやって来るものもあれば、事前に情報を得ていたからこそ体験することのできるものもあると思います。
実際に今回も、大きなことを見ればこの会場でこのようなアイドルフェスがあるということを知らなければ当然これを楽しむことはできなかったでしょう。
他のことで見ても、どこに会場や駐車場がどこにあるとか、どの時間帯でイベントが開催されるのかだとか、そういうことを知っていなければ夕張についてからあたふたしてしまうことでしょう。
そう考えた時、やはり
事前の情報
というものの大切さ、大事さを改めて実感します。
そしてその情報は、誰かが探そうとした時に見つけやすい状態であるべきで、それを見つけやすい状態にまず最初にできるのは情報発信を行なう主催者側です。
一度主催者側が発信した情報は、出演者やファンの人達の手によって広がっていくものもありますが、そうでないものもあります。
だからこそ、情報というものは相手に伝わりやすいように、相手が理解しやすいように、そして見つけやすいように発信することが大事だと思います。
例えば、前述したフリーパスの購入場所の件。
これは3度目の私でもわかりづらかったです。
こういう情報には、「去年もこうだったでしょ!?」 とか 「いつもどおりです」 というような押しつけは通用しません。
初めて来る人がいる、初めて体験する人がきっといる、わからずに困っている人がいる。
そういう前提に立った上で発信する情報でなければならないと、自らの経験を持って実感すると共に、多くの情報を発信する側に回ることもある自分自身に改めて言い聞かせる部分でもありました。
映画祭期間中、一部例外を除いては基本的には舞台挨拶などで写真を撮影するのは自由です。
ですがこの決まり事、私が初めて知ったのは、初めてこの映画祭を訪れた年に偶然隣の席の方に聞いて知ったというのが事実です。
ある舞台挨拶を見ていた時、たくさんの人がカメラやスマートフォンなどで写真を撮影し始めました。
私は当初はこういうものは撮影はダメなんだという先入観でいましたのでとても驚きましたが、撮影していいということを聞いて二度驚きました。
私は普段から出かける際にはカメラを持ち歩いていますので、撮影していいという話を聞いてからはすぐに自分のカメラを取り出してたくさんの写真を撮影しましたが、改めて考えるとこの3年、「撮影可能」 と書いてあるのを一度も見たことがありません。
パンフレットや会場のどこかを本当によく探せば書かれているのかもしれませんが、よく探さなければ見つけられないのでは、情報としてはしっかり発信されているとは言えません。
私のように、「当然撮影はダメ」 と思い込んでいる人がいた場合、カメラを持って来ていなければ撮影できると知ったところで写真を撮ることもできません。
当然、写真を撮ることだけを目的に来ている人ばかりではないでしょうから、その全ての楽しみを奪われるわけではありませんが、私はきっとあの最初の時、カメラを持って行っていなかったとしたらかなりガッカリしたと思います。
各会場のイベントでも、司会の方がそういう案内をしっかりしたところを聞いたことはありません。
これこそまさに、「去年もこうだったでしょ!?」 「いつもどおりです」 という決めつけに他ならないと思います。
イベントに来る人というのはそういう事情を分かっている人ばかりではないのです。
今年もちょっとわかりづらい部分がありました。
ノーメイクス
さん
の舞台挨拶の際、井口監督は、「舞台挨拶は写真はいくら撮ってもらっても大丈夫」 ということと共に、「ライブ中は写真撮影NG」 と言っていました。
しかし、後半のライブが実際に始まる際、司会の方は、「動画撮影や録音はご遠慮ください。そのぶん目に焼き付けてください」 と案内をしました。
井口監督はノーメイクス
さん
の撮影については言及してくださいましたが、他のグループの事については全く誰からもそのような案内はありませんでした。
しかもこのような司会の方の言い方では、「写真だったらいいの?」 という疑問だけが生まれ、情報としてはとしてただしく伝わっていません。
結局私自身はこの後半部分のライブに関しては他のグループについても撮影はしませんでしたが、会場内ではどのグループの時にも撮影をされている方がいましたし、それについて途中で注意などの案内もありませんでした。
この状態、写真撮影を目的に来た人であればイラッとする状況ですよね。
結局何が正しかったのか、私にも最後までわかりませんでした。
このようにタレントさんが出るイベントでは、写真の撮影をしていいのかダメなのかという案内は絶対的に必要だと思います。
こういう事がしっかりとされておらず、結果的に迷う人がいるというのは主催者側に責任があります。
例えば、主催者側として本当は撮影してほしくなかったけれど、それを事前に説明しなかったから多くの人が撮影した。
そしてその写真がSNS等を通じて広がった、というようなことが起こった場合、非は撮影した側ではなく説明しなかった側にあると思います。
撮影をさせないということ自体は、様々な事情が絡んでくることだとは思いますが、主にタレントさんの所属事務所やプロデュースする側がその肖像や権利を守ったり、意図しない写真が出回らないようにするためということが大きな理由にあると思います。
それは自分のところのタレントを守るためであり、守りたいのであればしっかりとその意思を相手に伝え、ルールを伝える必要があると思います。
例えば今回の場合であれば、ライブの撮影を控えて欲しいのであれば、井口監督のように舞台挨拶の際にそのことを直接会場にいる人に伝えるだとか、司会を通して伝えてもらうという方法があると思います。
また、会場の入口や会場内のスクリーンの方向に、わかりやすくルールを掲示するという方法もあると思います。
しかしこれがされていない状況であれば、当然この映画祭の共通ルールとして、撮影はしていいものだという認識を持たれて当然ですし、私自身もダメだという案内がない以上は撮影していいものだと理解しています。
この説明のない状況下で撮影がNGなのであれば、それはスタッフの側がタレントを守る意思がないものだと思わざるをえません。
情報の発信の仕方、相手への伝え方を考えさせられる事象であり、これも私自身にとっても非常に勉強になることでした。
一方で、去年と場所の変わったストーブパーティーの会場については場所の案内があちらこちらに出ていました。
大きな地図にはだいたいの場所しか出ていないため、実際の会場の近くには矢印で場所を示す貼り紙かたくさんありました。
私がこれを見たのはストーブパーティーの翌朝でしたが、実際に矢印を辿って行くと、その場所はすぐにわかりました。
やはり何事にも情報は大切です。
歩いていたら向かい側から〇〇監督が歩いてきた。
通路にいたら前を〇〇さんが通っていった。
映画を観ていたら後ろの席に〇〇さんがいた。
そんな、事前の情報には絶対に出てこない、計算ではない偶然や出会いもあります。
しかし、計算できる部分は計算しておきたいという気持ちも当然あります。
やはり何事にも情報を相手がわかりやすいように伝えるというのは大切です。
あとは私自身がこの経験をどう活かしていけるかが大事だとも思います。
今年の映画祭への訪問をプライベートという扱いにせず、あえて
特別出張
という扱いにしたのにはそういう理由もあります。
やはり今年も夕張の地は、私にたくさんのことを教えてくれました。
よし、来年もきっとここに。
2016年2月28日
ジャガイモンプロジェクト代表 ・ 川崎康
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