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  愛弟子の雄姿を見届けろ!
ラストアイドル ラストライブ参戦レポート 
 
   

みなさんはこんな経験をしたことがありますか?

ある日SNSで見つけた1人の少女をスカウトし、そこからその子をアイドルとして育成。
やがてその子は未来に向けて羽ばたき、そしてあるメジャーアイドルグループへと加入したのです。

私はジャガイモンプロジェクトの活動を通じて、ここ数年でそんなすごい経験をさせてもらいました。





2015年の夏の終わりの頃、大きな瞳をキラキラさせながら将来の自分の夢を熱く語るある少女と出会いました。

ツイッターに彼女が地域のお祭りのカラオケ大会に出場している動画を自らアップしているのを見つけたのが全てのきっかけ。
やがて彼女はジャガイモンプロジェクト初の専属所属タレント・羽美となり、夢見る将来に向けての第一歩を歩み始めたのでした。


「 男性にも女性にも好かれる歌手になりたい 」
出会った時からそう語っていた彼女でしたが、この世界をこれまで全く経験することもなく同時にまだ中学生であった彼女を育成するにあたって、同年12月のデビューイベント以降約半年は人前で歌う機会を与えませんでした。

歌手になりたいというのに歌わせない。
最初はきっと彼女自身も戸惑ったり疑問に感じたこともあったでしょう。
みんなの前で歌いたくて仕方ない時間をウズウズしながら過ごしたのではないかとも思います。


この期間。
それも全ては将来を見据えての時間でした。

最初に繰り返したのはファンの方をすぐ近くに感じることのできる撮影会でした。
ファンのみなさんにその場で求められていることを敏感に感じ取り、そしてそれにどう対応するか。

被写体として自ら工夫する力や、自分は常に見られているんだという心を養うための時間でもあったと思います。
またこの期間にファンのみなさんが心を持って撮っていただいた多くの写真が世に放たれることで、より多くの方にその存在を見ていただく機会にもなったと思います。
それを通じて自分はタレントなんだという自覚も強くなったのではないかと思います。


初めて人前で歌うライブに出演したのは翌16年の8月。
ありがたいことにここから数多くのライブに出演させてもらえる機会をいただきました。

ライブへの出演では場数をこなすことでステージの上で見られるということに対しての度胸もついていったと思いますし、ファンの方に対して自分を魅せるということも学べたと思います。

実は当時、このライブ出演に対しては毎回のレポートの提出を必須としていました。
自分のパフォーマンスは客観的に見てどうだったか、ファンの方に対しての対応はどうだったか。
歌やMCの自己評価は? 次に向けての改善点は?
きちんと時間は守れたか、事前にSNSでしっかり告知は出来たのか。

ライブが続けば書いたものを提出することも面倒になってしまいそうではありましたが、それでも彼女は1度も欠かすことなく毎回しっかりとこれを続けてくれました。

イベントへの出演もライブでの歌唱もそのステージが終わったから終わりなのではなく、しっかりと自分自身を見つめ直し、振り返ったり反省したことを次以降に活かしていくことでそれが成長に繋がると思います。
そこまでを含めて1回のステージなんだと思います。

今も保存してある当時のレポートを見てみると懐かしいたくさんの記憶が蘇ってくると同時に、そこには間違いなく彼女の成長を感じることのできる足跡があります。
遠回りに見えたとしても彼女のタレントとしての成長には必要なものだったのだと、今も自信を持って誰に対しても伝えることのできるものです。


17、18年にはガールズ演劇の舞台にも出演しました。
オーディションの段階で演出家に、「 本当にへたくそ 」 と痛烈に酷評されながらもそれでも必死に食らいついていった彼女。
自分に直接言われることばかりでなく、他の人に対して伝えられていることにも心を傾け、そしてその全てを自分の栄養にしようと真剣に取り組んだこの期間や経験もまたしっかりと彼女を成長させました。

千穐楽の舞台を終えた直後の彼女の満足そうな表情は何年経った今でも私の心にしっかりと焼き付いていますし、一生懸命に頑張った先にあったその瞬間に想いを馳せると今でも自然と涙が出てきます。

出演の前年に劇場で生の舞台に触れる前までは、「 演技は私には無理 」 と言っていた彼女が1年後には、「 ぜひやりたい 」 と口にするようになっていました。
根拠のない必要以上の自信が周りを振り回すこともありましたが、タレントであればそれくらいの自信を自分に持っていていいと思いますし、きっとそこまでの様々な経験が彼女の中で何らかの根拠になっていたのだろうとも思います。
そうなのであればその根拠はこちら側から全く否定するものでも嘲笑するものでもありません。
全ては彼女が自らの力で獲得していったものなのです。


ジャガイモンプロジェクトのタレント育成は、運営たる私だけがタレントを育成するのではなく、常にファンのみなさんと共に1人のタレントを育てていくという想いで日々を送っています。
形式上、” タレント ” ” ファン ” ” 運営 ” というそれぞれ別の立場にはありますが、その全てが1つのファミリーだと私は常に想っていますし、きっとファンのみなさんの中にもこの想いを共有してくださる方は少なくないと想像しています。

私自身、ずっと育成してきた羽美のことは自分自身の娘のように大切に育ててきたつもりですし、ファンのみなさんもきっとそんな想いを持ってくださっていたのだろうと思います。


そんな娘が我々の元から大きな一歩を踏み出したのが18年の7月末。
羽美としてデビューしてからここまで2年と8ヶ月。
共有してきた時間は今振り返ってみてもあっという間だったような気もしますし、一方でものすごく長かったような感じもします。

ですが間違いなく言えることはそれぞれのどの立場から見てそれはとても濃厚なものだったのではないかということ。

そんな時間や経験を持って、我々の娘はラストアイドルという世界に美しく羽ばたいていったのです。



ここで、私がこの羽美の当プロジェクトからの卒業にあたって、当時公式プログで公開したみなさんへのお知らせを再掲します。

羽美の幣プロジェクトにおける活動に関しての重要なお知らせ
(文末記載の8月11日・19日のライブには、掲載後の状況の変化により出演できませんでした)


また、同時に羽美が自身の公式ブログにてみなさんに宛てた文章も再掲します。

【お知らせ】美しく羽ばたきます。
(文末記載の8月11日のライブには、掲載後の状況の変化により出演できませんでした)




8月11日、テレビ朝日で放送のラストアイドルの番組内にて合宿メンバーとして初登場したものの、翌月1日放送のバトルで敗れてしまった、” 羽美 ” 改め ” 高木美穂 ”。
しかし10月からは2期生アンダーメンバーとして活動できることが発表されました。

元運営の立場として、送り出した先で愛弟子がこうして活躍のチャンスを与えられたというのは本当に嬉しいことでした。
ここから先の出来事はラストアイドルのファンのみなさん、みぽらーのみなさんの方が私よりもずっと詳しいことでしょうから大きく割愛したいと思います。





ラストアイドルの活動終了が突然発表されたのが2022年3月9日。
大きなショックや残念な気持ちと同時に、札幌時代のファンのみなさんとずっと一緒に話していた、” いつか叶えたい夢 ” をまだ実現できていないということを改めて思い出しました。

「 美穂氏が北海道に凱旋する時、それを会場でみんなで一緒に観て、そして一緒に泣こう 」 という、我々にとってはそれは夢であり大きな悲願でもありました。

しかしこの活動終了の発表によって、我々の夢は残念ながらもう叶うことはないのだろうと察するに至りました。



未来に向かって背中を押し出したあの日から4年弱。
私自身はこれまでラストアイドルのイベントに会場で参加したことが一度もありませんでした。

CDやグッズを購入したり他にも何度かメンバー個人のオンライン配信を視聴したことはあったものの、いつか北海道でイベントに参加したいと思い続けていた中で活動終了の報が突然聞こえてきてしまったのです。


このタイミングでこんなことになってしまうんだったらもっと早くから色々なことに参加しておくべきだった。
そんなことを考える中で5月3日には初めてオンライン個別トークというものに参加してみました。

1口分のみの参加でしたので30秒。
スマホの画面の向こうに映る高木美穂の姿は何とも新鮮なものでした。

本人には事前に何も伝えたりしていませんでしたので突然私が表れて随分と驚いていた様子でしたが、短い時間であったとしてもラストアイドルのメンバーでいるうちにこうして改めて直接話をすることができ、それはとても良かったと思います。

   


また、5月29日にはラストライブが東京・有明で開催されることが発表されていました。
これに対しても、「 行かない 」 という選択肢はもう私にはありませんでした。

どんなことがあってもこれに行かないと一生後悔することでしょうし、その後悔はきっと今後どこでも取り戻すことはできないでしょう。
むしろ行かない方がおかしい。

そんなことから私自身16年ぶりに飛行機に乗り、いざ東京へ向かうこととなりました。

   
   



まずはライブ前日に空路東京入り。

ファンのみなさんには、「 24時間早いですよー 」 と言われましたが、それでも私には前日のうちにやっておきたいことが確実にありました。

羽田空港から地図を睨みながらまず最初に向かったのは池袋駅。
この駅の東武東上線中央改札前では大きなサイネージ28枚を利用したラストアイドルの展示が行なわれているとのことで、これを見るためにここへとやってきました。

田舎では考えられない大きな人の波を越えて行き着いた先には私の想像以上にズラッと大迫力で並ぶデジタルサイネージ。
行き交う人が多すぎてそれらが並んだ光景を写真に収めることはできなかったのですが高木美穂が映った画面はしっかりと撮影。

こんな大きな駅で、こんなに人がたくさんいる場所でこんな形で名前や写真が出ているということに対して感心すると同時に無性に感動もしました。
本当にすごいことだと思います。

   


さらに続いて新宿駅へ。
ここではメトロプロムナードというところに巨大な駅ポスターが設置されているとのこと。

こちらは事前に他の方が撮影した写真は見ていたのですが、実際に辿り着いてみると想像よりもはるかに大きなポスターにビックリ。
そしてここは私のようにポスターを見に来た人、撮影している人が多数いました。

この2駅の掲示に尽力いただいた方々には本当に心から感謝したいと思いますし、目の前で自分の目で実物を直接見ることができたことも本当に嬉しかったです。
正直なところ、これだけのために前日入りしたわけではないのですが、それでも前日のうちに東京入りしたことでここに来れたのは本当に良かったです。

   
   
   
   
   




ラストライブ当日。

会場となる有明の東京ガーデンシアターに到着したのは朝の9時を少し過ぎた頃。
昼公演の開場時間は11時とのことでしたが、それよりも早く物販が始まるだろうと思い、少し余裕を持ったつもりでの会場入りでした。

敷地内に入ったあたりではまだ人もまばらだったため、まぁまださすがにそんなものだろうと思っていたのですが直後に広がる驚きの光景にビックリ。
建物の角を曲がるとその先にあった階段にはすでに多くの人が列を作っており、聞くとそれは9時30分からの物販を待つ人達の列とのことでした。

メジャーアイドルのライブにはこれまでには何度となく行ったことはありましたが、考えてみるとこれだけ大きな会場でのライブへの参加は私自身初めて。
そういう意味では高をくくり過ぎていた感は否めないなとちょっと反省でした。
やはり都会は、そしてメジャーアイドルというものはすごいですね。

私も慌ててその列の最後尾へ並んだのですが、結果的には開場前の物販の時間内には私よりかなり前に並んだ人ですらグッズを購入することはできませんでした。

   
   
   
   


しかし一旦物販が終了したこの後、残った列はそのまま入場のための列へと移行。
そんなこともあって私は比較的早く会場内に入ることができ、入場後には改めてグッズを購入することもできました。
まずは自分の中での最初のミッションクリアです。

   


また、入場時には1人1枚メンバー直筆サイン入りのブロマイドがランダムで配布されていました。

当初私の手元には別のメンバーのものが来ていたのですが、私の格好を見た方が高木美穂のブロマイドを持って話しかけてきてくださり、さらにその方が欲しかったものと私が持っていたものとが見事に合致。
うまくいきすぎているほどありがたいことに見事に欲しいものを入手することに成功しました。

   


ちなみに、一目見ただけで私が高木美穂推しだとわかる当日の格好はこちら。

北海道アピールのファイターズのユニフォームの上に高木美穂タオルを肩からたすき掛け。
さらに後ろは羽美時代のタオルを配置。
かなり目立っていたようですw
多くの方に、「 それ一式でユニフォームのようだ 」 とも言われました。

   



また、今回実は士幌町から私以外にこの会場に駆けつけてくれていた人物がもう1人。
しかも彼の座席はステージ前最前列。

そんな彼とも会場内で合流し、一緒に思い出の1枚。
まさか2人で東京のこのような場所で一緒に写真を撮れる日が来るとは思ってもみませんでした。
彼にも羽美時代からここまで色々と応援してもらって本当にありがたい限りでしたし、こうして1つの想いを共有できるというのはとても嬉しいことです。

本当にありがとう。

   



ロビーには様々なメディアやタレントさん、そしてファンのみなさんからのたくさんのフラワースタンドがラストライブを彩ってくれていました。

   
   


私の今回の席はアリーナの4列目。
ステージにも近いなかなかの良席です。

あ、ここに何らかの忖度や特別なものは動いていませんのであしからず。
多くのファンのみなさんと同様にモバイル会員の先行販売に応募し、みなさんと同じ条件の元でこの席になりました。

   


そんな席にライブ開始予定の12時少し前に着席し、あとはスタートを待つばかり。
会場はアリーナ席のみならず、その後ろに3層に重なるバルコニー席もすでに多くの人で埋まってきています。

コロナ感染対策のためにライブ中の声出しは禁止されており、開演前の各席も声という点では静まり返っていましたが、その全体からは今から始まるものに対しての熱気を感じます。


そんな中でやがて会場の照明が暗くなり、まずは昼公演 『 LAST DANCE 』 が始まりました。




最初から最後まで物凄い盛り上がりと共に、時に寂しくなる瞬間や笑える出来事。
感情を常に大きく揺さぶられるような本当に素晴らしいライブでした。

1曲目から高木美穂の姿がステージの上に見えた途端、私の目からは涙が勝手に流れてきました。
2015年の夏に出会ったあの少女が本当にその場にいたのです。
この大きなステージでたくさんの人の前でしっかりとそのパフォーマンスを魅せていたのです。

31人いる大所帯のグループの動きの中で基本的には後ろの立ち位置が多い高木美穂ではありますが、フォーメーションの流れの中で最前列まで出てくることもあり、そして時にセンター位置に来ることもありました。
そのたびに私の心の中では、「 うわぁぁぁ、前にいるよ(涙)」 「 真ん中にいるよぉ。。(涙)(涙)」 と、また感情が大きく動かされ、それがさらに涙になって流れてきます。

ステージの後ろにある大きなモニターに1人だけで映し出されたり、曲によって少ない人数でのパフォーマンスになった時にはその声が確実に認識できる歌パートもありました。

また、そんなパフォーマンスの最中にも彼女は会場のファンのみなさんをしっかりと感じ取り、あちらこちらに手を振ったり視線を向けたりもしていました。
そんな流れの中では私がいる場所もまるで分っていたかのようにこちらにも気持ちを向けてくれていたのもはっきりとわかりました。


札幌で頑張っていた最初の頃、歌よりもダンスよりもそういう部分をきちんとできようにと思って色々と指導したり、一方でその理由を理解してもらうために言葉での説明も繰り返していました。

それに対して彼女がすごかったのは、私に言われたことを次の1回でしっかりとクリアしていたところ。
「 ○○を気をつけて 」 と伝えると、必ずそれを克服していく姿はあの当時から本当に逞しかったと思っています。

だからこそ、今回こうして目の前の大きなステージで彼女が引き続きそんなことをしっかりと出来ている姿を目の当たりにすると、もう色々な感情が一気に溢れ出してくるのを抑えることはできませんでした。

またそういうことを計算立てたりしながらやるのではなく、いたって自然にできているところに彼女が元々持っていた資質や努力の跡を感じることもできました。
本当に最初の最初から彼女のことを見てきただけに、それらはより一層大きな感動の波となってこちらに伝わってきたのです。


私はこれまでにもアイドルのライブに限っても大小様々なものを見てきました。
それらの中でも元気をもらったり、痺れるような瞬間や感動もたくさんありましました。

運営者主催者としてだったり、スタッフとしてだったり、またファンの1人としてだったり、色々な目線で多種多様なものを見てそのたびに様々な想いを感じたりもしました。

しかし今回感じたものは今まで受けたどの感情とも明らかに違いました。
まさに号泣と言っても自分自身として間違いのないほど止めどなく流れる涙、心の奥底から魂を揺さぶられるような真情。
嬉しさと寂しさ、喜びと悲しみ、興奮と沈静、全く違ったものが同時多発的に私の心の中をゴチャゴチャに駆け回っていました。


2015年のあの日、私と彼女が最初に出会わなかったとしても彼女はやがてこの場所に辿り着いたのかもしれない。
ですがあの出会いがなければ私がこの日この場所にいることはなかったでしょう。
当然ここでこんなに大きな感動を受け取ることもできなかったと思います。

そう考えると、改めて彼女には感謝の想いでいっぱいになります。


(昼公演のステージ演出で使われたテープ)


また高木美穂を中心に見ていたライブであっても、他にも気が付かされることがたくさんありました。
それは改めて言うまでもないことではありますが、このラストアイドルというグループの素晴らしさです。

表現力が本当に豊かなすごい子がいたり、長い手足を使ってしなやかな動きの子がいたり、常に笑顔の溢れる子がいたり、可愛いきれいな子ばかりの中でまた一段と可愛い子がいたり、全ての動きが完璧に思えるような子がいたり。
挙げ始めるとキリがない程にメンバー1人1人にそれぞれの個性があり魅力がある。
大勢でのフォーメーションの完成度、ステージ全体から醸し出される雰囲気、そして美しさ。
それはテレビなどの番組では到底伝わりきらないような膨大なものであり、私自身もここにきて気が付かされたことがたくさんありました。

いわゆるフロントメンバーばかりではなく、どの楽曲でも後方列にいることが多いメンバーを見ても本当に魅力的な子がたくさんいました。
そういう意味では最初から天才的な子もいたのかもしれませんが、努力や苦労を重ねに重ねて今の自分に辿り着いたであろうメンバーの痕跡を感じられるようでもありました。


え?本当にこのグループが活動を終了してしまうんですか?
は?嘘でしょ!?
こんなに質の高いメンバーが揃っているのにバラバラにしちゃうの!?

その素晴らしいパフォーマンスやメンバーの魅力を見れば見るほどこの活動終了が嘘に思えて仕方ありませんでした。

「 はい、ドッキリでしたー!活動終了しませーん! 」 と、突然大きな看板を持った人がステージの上に現れたなら、「 なんだよふざけんなよ!やっていいこととダメなことがあるんだよ!! 」 と言いつつも、同時に心の中では、「 ありがとう、よかった 」 と思えたはずです。

後ろのモニターに、「 重大発表 」 という文字が突然表示され、天の声さんが、「 本当は活動終了しようと思っていたけれど、あまりに惜しいので終了しないことになりましたっ!活動継続ですっ! 」 と言ってくれれば、「 振り回すなよ! 」 とは思いながらも安堵の溜息をフーッと吐いていたはずです。

ですが、ライブの中でそんなことが起こることもなく、ただ時間だけが確実にその瞬間に向かって進んでいくのでした。

   



昼公演のライブはアンコールも含めてスタートから約3時間。
終演後にはメンバーのお見送りがありました。

1期生か、それとも2期生と2期生アンダーかどちらかを選択し、退場時に任意のコースを通って会場の外に向かう形となっていたのですが、私が選ぶのは当然2期生と2期生アンダーのコース。
そのコース途中にはパーテーションで区切られたブースの中にメンバーが並んでいて、その前を通過しながら手を振ったり目を合わせたりできるというシステムになっていました。

ブロックごとに分けられた規制退場のなされる中、私がいたAブロックは一番最初に退場を指示されました。
席を立ち、スタッフの誘導に従って通路を進みます。

やがて1期生と2期生の選択によってのコースの分かれ道がやってきましたが、私がそこに辿り着いた頃には9割方が1期生のコース、 残りの1割くらいの人が2期生のコースに流れていくような感じでした。


2期生・2期生アンダーのコースに進んだ私。
私がそのブースの前に辿り着いた時は前後共にあまり人がおらず、いい意味でちょっと独占できる状態でした。

目の前には直前までステージの上でキラキラしていたメンバーが並んでおり、みんな眩しい笑顔で手を振ってくれています。
そして高木美穂はそんな列の一番最後にいました。

ファン側もメンバー側も声を出さないことが大前提だったはずなのですが、近づいてくる私を見つけた途端に彼女はとんでもなく大きな声で、「 ありがとうございました 」 と言ってくれました。
「 おいおい、スタッフさんに怒られるなよー 」 と思いながらも、それでもそうしてくれた彼女の想いは本当に嬉しかったです。

やっぱり彼女は良い意味でこういう子なんです。
これが高木美穂なんです。

まだ夜公演もあるのに、まだこの場所で彼女のパフォーマンスをもう少しだけ見ることができるのに、その嬉しさやその反動から来る寂しさから、出口に向かう私の目からはまた自然と涙が溢れ出してきました。





この数年、毎年8月頃にはみぽらーの方々が構成していた高木美穂生誕委員の一員に私自身も参加させていただいていました。

色々な方から誕生日のメッセージを集めたり、委員のみなさんと一緒に色々と相談をしたりという経験はとても楽しいものでしたし、同時にタレント運営側に立つこともある私としては非常に勉強になることばかりでした。

ジャガイモンプロジェクトのタレント関連事業では、私はいつも様々な立ち位置から物事を多角的に考えること、捉えることを大切にしています。
そんな中でこの委員の一員に加えていただくということは、委員のみなさんがどんなことをしたいと考えているのか、どんな想いを持って活動しているのか、企画がどのように進んでいくのかなど、実際に肌身で感じることができる機会でもありました。

また、タレント運営者という立場に立った時にそんなみなさんの考えをどれほど敏感に感じ取ることができるかというのは大切なことだと思います。
一方で可能なこと不可能なことを判断していかなければない中で、時にみなさんと考えが一致しないこともあるでしょう。
ですがそんな時こそこうして両方の立場を実際に経験しているということが、問題の解決や良い方向への道標を示してくれると考えています。

まぁ実際にはそんな計算よりも、まずは私自身も高木美穂のために何かしてあげたいという想いが先に立ったためにこうして委員に参加させていただいたのではあるのですが。


このラストアイドルの活動終了に際しても、「 高木美穂ちゃんに感謝を伝える企画 」の委員に参加させていただきました。
まずはそんな仲間に入れていただけたことが嬉しくありがたいことです。

このコロナ禍でメッセージカードも集めづらかったりするなどいつも以上に色々な困難があり、やってあげたいことがたくさんありすぎて時に委員の中でも意見の相違が見られたりなどもしていましたが、それでもそこには間違いなくみなさんそれぞれに高木美穂に対する想いがあり、それぞれの形の愛情がありました。
そしてそんなみなさんが一緒になって一生懸命に色々なことを考えて進んでいく企画、さらにはそれが実際に形になっていく光景は本当に素晴らしいものでした。

今回も私自身とても勉強にもなりましたが、それ以上に熱いみなさんと一緒に企画を進められたことが本当に嬉しかったですし、伝わってくる高木美穂からの感情を受けてみなさんが心から喜ばれているのが本当に感動的でもありました。

やはりファンのみなさんというのは本当にありがたいものだと改めて感じることになりましたし、そんなファンのみなさんを大切にできるタレントこそ本当に素晴らしいタレントなのだと再実感することもできました。



昼公演と夜公演の合間にはそんな企画でご一緒したみなさんと会場の外で待ち合わせをすることになっていました。

私自身が待ち合わせの目印になっていたため、事前にこの日の服装をお伝えした上で今いる場所を追加で報告。
周辺は会場から溢れ出してきた、もしくは夜公演に向けてやってきたファンのみなさんですごい人溜まりになっていたのですが、それでも少しずつ集まって来ていただけてこの時間を利用して色々とお話をすることもできました。

どうしても会場に来られなかった方や、タイミングの合わなかった方など、みなさん全員にお会いできたわけではありませんが、こうして最後まで高木美穂を応援していただき、支えていただいたというのは本当にありがたいことで。
そしてそれはこの日直接お会いできなかった方に対しても同様です。

そんな中でもこうして最後に直接お会いすることができた方がいたというのはまた1つ嬉しいことですし、感謝の気持ちを伝えずにはいられませんでしたし、ここで共有した時間や一緒に撮った写真は大切な1枚にもなりました。

またこの中には札幌での羽美時代から応援してくださり、私自身も以前に札幌でお会いしたことのある方の顔も。
そんな方が最後にこうして会場に駆けつけてくださっていたことも本当に嬉しいことでしたし、私に会いに来てくださったこともありがたいことでした。


さらに我々が話をして盛り上がっていたところで私に近づいてくる人の影が。

それは高木美穂のお母さん。
私自身札幌での専属所属契約終結前の面接の時に初めてお会いして以来ここまで常に連絡を取り合っている、ファンの方々にも知られているあのお母さんでした。

実のところは当日も朝からお互いに連絡を取り合ってはいたのですが、実際にこの人混みの中でよく私を見つけることができたなとまずそれにビックリ。
どれだけ目立つ格好してるんだよと自分をちょっと笑いつつ、同時に自分に直接声をかけようとこの人混みを探してくれていたであろうお母さんには改めて感謝の気持ちでいっぱいになります。

ファンのみなさんにも事前に、「 もしお母さんを見つけたら教えてほしい 」 とは言われていたのですが、突然のそんな遭遇にその場にいたみなさんも大喜び。
お母さんとファンのみなさんがお互いにお礼を言い合っている光景は何とも素敵な時間だったと思いますし、お互いが直接伝えられる場を実現できたということは何とも素晴らしい喜びでした。


他にも高木美穂グッズを持って集まっている我々を見た方が色々と話しかけていてくださったり、ご自身の持たれている高木美穂グッズを譲りたいと申し出てくださったりということが何度もあり、ファンのみなさん同士の温かさや優しさをたくさん感じることもできました。

私もいくつかいただきものをしてしまいました。
本当にありがとうございます。




しばらくすると夜公演に向けた入場列の整理などが始まりました。
全席指定なのであまり急いで入る必要も無かったためか朝のような混乱は見られない様子でしたが、とにかく人の数はすごかったです。

   
   

今回のライブのチケットは昼夜通しで購入すると2公演とも同じ席で見ることができるシステムとなっていました。
私もモバイル会員先行の抽選販売に当選していたため、早い段階でチケットそのものは確保していたのですが、購入後に、「 関係者席へどうぞ 」 というお誘いをいただきました。

これまでも運営者としてそういう席に入ることは多々ありましたし、他にも様々な場面でそのような機会をいただくことはありましたが、これだけ大きな会場でのメジャーアイドルのライブの関係者席に入れるということは今後もなかなか無いであろうと思い、ここは折角のお誘いですので夜公演はそちらの方の席に行かせていただくこととしました。

   
   


入場時、一般の方と関係者は入口が別になっていました。

一般の方の入場が始まってしばらくした頃に関係者入口に行ってみると、そこにもちょっとした列が。
考えてみればメンバーだけでも31人いるわけですから、メンバー1人が5人を呼んだと計算しても150人超。
実際にはもっといたようにも感じましたし、関係者にはメンバーが声をかけた ” 友人 ” も含まれるとのことで、結構な人数に膨らんでいたのではないかと思います。

また一般の方はチケット購入時にすでに事前に支払いを完了しているため、入場の際は体温測定、手荷物検査、金属探知機によるチェック、チケットと本人の確認を経てある程度流れ作業で続々と会場に入っていけますが、関係者は入口でまず本人を名簿と照らし合わせ、そこから料金を支払わなければならなかったため、列の長さの割にはなかなかに時間のかかる入場でした。

中に入ってしまうと一般の方と動線が違うためかさすがに通路も空いていてはいましたが、階下からはたくさんの方の熱気がザワザワと伝わって来ていました。

私に割り振られた席は4階バルコニー席の最前列。
この会場はステージ前のアリーナ席を2階と表現しているため、そこから数えると下から3層目のバルコニーでした。

昼に座っていたステージ下から見上げる席とはまた違い、上から全体を俯瞰で見渡せる感じです。
しかも最前列ですから自分の前に遮るものは一切ありません。

すぐ横にはつい先ほど外で会ったお母さん達もいたため、ライブ開始までしばらくは談笑しながら過ごしていました。
他にも彼女の元同級生なども駆けつけて来てくれており、昔話に花を咲かせながらもみなさんの温かさを感じたりもしていました。


そんな時にちょっとびっくりすることが発生。
つい先ほどまで外でお会いしていた 「 高木美穂ちゃんに感謝を伝える企画 」 の委員の方が後ろの席からやってきたのです。

そのバルコニー席は関係者だけで埋まっているのかと思いきやその後方には一般の方が入っていて、会場出入口こそ違ったものの実は途中からは全く同じ動線だったのです。

小さな会場ならまだしも、これだけ大きな会場でこういう形が取られていることには正直驚きました。
そこに席を割り振られた一般の方には全く罪はありませんし、まさか自分達の席の前に関係者席が広がっているなんて事前に想像もしなかったことだと思います。

私の場合は席でどなたとお会いしようがそういう意味では全く問題ありませんが、関係者の中にはそうではない方もいらしゃることでしょう。
そんな中でそういう区分けをしていないことには単純に驚きました。


また、終演後の退出時のことを先に申し上げしまうと、これはもう完全に一般の方と関係者とが混ざってしまっていたため、一応関係者として入った私も退出時には一般の方と全く同じ扱いとして誘導のスタッフの方に何やら注意を受けました。

私は別にいいですが、相手によっては大変な失礼にあたる可能性もあったのではないかと想像します。
実は退出時、高木美穂ではない他のメンバーのご家族にお声がけをいただき、一緒に並ぶような形で通路を進んでいたのですが、そこで誘導スタッフの方から、「 前と間を開けずに早く歩け 」 「 立ち止まるな 」 という趣旨の指示を受けました。

これ、最初から双方が混ざっていなければ起こりえない問題でしょうし、混ぜてしまうことを前提とすると事前に十分に想像できる範囲内ではないかとも思います。


他にも別の場面でファンのみなさんからは様々な不満が聞こえてきていましたし、ちょっと首を傾げてしまうようなシーンがいくつも見受けられました。

多くの人が押し寄せる大きなイベントですからその全員に何の不満も不安も持たれないままに全てを終わるというのは実質不可能に近いものだとは思います。
しかしどんな規模のものであっても事前に色々と想像し、そしてシミュレーションを重ねていくことで対策をしていくこともまた可能だと思います。

「 お前、そんなこと言ってるけど、8000人も収容できるような会場でイベントやったことあるのか? 」 と言われてしまえば返す言葉はありません。
しかし会場が大きかろうが小さかろうが、参加してくださる方が5人だろうが5000人だろうが、共通してやるべき最低限のことというのはたくさんあると思っています。

私は今回1回しか直接見ていませんし、他の時がどうなのかは全くわかりません。
ですが私は正直、あぁこの会場のスタッフさんは少なくともこちら (ファン) の方は見ていないんだな、と感じました。

明らかに不足している掲示物、根拠を感じられない案内誘導、聞き取ってもらおうという気持ちで言葉を発していない話し方 ・・・
一部にすごく一生懸命かつ丁寧に案内をしているスタッフさんも見かけただけに余計にそれ以外のところに残念さが感じられてしまいました。

グループを、メンバーをここまで支えてくださったことに関してはスタッフさんにはとても感謝しています。
ですがだからと言って私は苦言を呈してはいけない立場にはいないと思いますので、ここで少しだけ物申させていただきました。

   
   




夜公演 『 LAST SMILE 』 が始まりました。

『 バンドワゴン 』 がLaLuceの3人のみから始まり、途中からはメンバー全員登場での大きな輪となっての1曲目。
どのファンの方にとってもメンバーにとっても様々な想いのあるであろう曲からのスタートにはいきなり心を持っていかれるのを感じました。

そこから初期の頃のユニット曲を中心に一気に11曲。
まだ高木美穂が番組に初登場するよりも前の曲ではありますが、当時から彼女からはこんな番組があるということを聞いていましたし、私自身もタレントの運営をする者として常に気にしていた番組でもあったため、聞いたことのある曲がどんどんと続きます。

またあの頃番組には当時メンバーの猪子れいあさんがすでに出演されていました。
猪子さんとは彼女がまだ小学生の頃から何度となく現場をご一緒させていただいたこともあり、また以前から私自身も御縁の深いプロダクションに彼女が所属されていたこともあって何かと注目しながら番組を視聴していました。

さらに本人がすでに過去に明らかにしているのでここで言っても問題ないと判断しますが、猪子さんと高木美穂は札幌で様々なレッスンを一緒に受けたりもしている仲間でもありました。
だからこそ高木美穂もいつかはこの番組にと運営タレント共々思っていたのも事実です。

もしそんな未来に向かって高木美穂がプロジェクトを卒業していくのであれば、運営としての私も彼女の背中を躊躇なく思い切り押すことができます。
またいつかそんなことが起こった時のためにと、互いに交わしていた専属契約書類にもそういう場合には喜んで送り出すという趣旨の項目を最初から設けてありました。

そして実際、そんな曲達が番組から流れていたあの頃、高木美穂本人から未来に向かってはばたくためのプロジェクトからの卒業の申し出を受けました。
事前にそんな時のための話し合いを重ねていたこともあり、またお互いに心の準備もできていたため、18年7月末をもって彼女は円満にジャガイモンプロジェクトを卒業。
その約半月後には合宿メンバーとして番組に初登場したのでした。



ライブは何度かのMCを挟みながらどんどん進んでいきます。
そしてそれは同時にラストアイドルとしての最後のライブが終わってしまうことを意味しています。

ですのでライブ自体は本当に楽しく体験することができていたのですが、同時に昼公演のそれよりもずっと強い寂しさを感じていたりもしていました。
パフォーマンス中に涙を流すメンバーも見られ、また挨拶で言葉を詰まらせるメンバーもいました。

予告通りにメンバーにとって、そして我々ファンにとってもその終わりの時は確実に迫って来ていたのです。

私の周辺の席からもすすり泣く声が聞こえてきたり、目下に広がるアリーナ席でも涙を拭う人の様子がこちらからはっきり見えていました。
私自身も泣いたり笑ったり泣いたり泣いたり泣いたり、ずっと感情が揺さぶられ続けている状態。

メジャーアイドル高木美穂を初めて目の前で観られた喜びと同時に、一歩目を一緒に歩き始めたアイドル高木美穂とのお別れも確実に近づいてきています。
ファンの方もそしてご家族もスタッフの方もそれぞれに色々な想いをもってその時を迎えようとしていたことでしょうが、タレント運営者として彼女と最初の一歩を一緒に踏み出したのはやはり私だけです。

私自身これまでにもタレントさんの引退やグループの解散の悲喜交々を近くで見てきたことはありましたが、今回ばかりはその時のどの感情とも違う、そして他のどの方ともまた少し違う感情でこの時を迎えていたのではないかと客観的に考えてもそう思います。

タレントとしてのスタートの時や経験を共にし、そのずっと先でこの瞬間を迎えるとこんな感情になるんだというのは何とも言葉では説明しきれるものではなく、本当に色々な感情を一気に心の中に抱きながら確実に近づいてくる最後を傍観するのみでした。


ただ1つ、願いが叶うのであれば羽美時代から共に支えていただいたうみんちゅのみなさんと一緒にこの経験をしたかったなとこの時改めて思いました。

下積みの時代から運営である私だけでなくファンのみなさんと一緒に育て、そしてみんなで大切にしてきたのが羽美であり高木美穂です。
羽美は我々みんなの娘であり、そして我々は間違いなく1つのファミリーでした。

そんなファミリーのみなさんがこの光景を見たら、こんなすごい場所で一生懸命にパフォーマンスしている娘を見ることができたなら、みんな間違いなく涙を流しながら喜んでくれていたことでしょう。
そしてきっとそんなファミリーのお互いを見ながら笑い、そしてまた泣いていたのではないかと思います。

私自身、今このレポートを書きながらそんな状況を想像するだけで泣けてきます。
それだけにやはりこのラストライブに限らず、札幌でもそれを実現することができなかったことは本当に残念で仕方ありません。

札幌でみんなで泣きたい。
実はそんな話を以前にお母さんにもしたことがありました。
お母さんからは、「 その時には私も中に入れてほしい 」 と言われていましたし、もし本当にそんなタイミングが訪れていたとしたのなら、間違いなく我々はお母さんと共に一緒に号泣していたことでしょう。

我々は間違いなく1つのファミリーでした。



ライブ本編は全34曲が終了。
ここから関係者からのビデオメッセージや、天の声さんからの言葉。
三拍子さんのMCなどを挟んでアンコールへ。

天の声さんが声を震わせながらメッセージを語ってくださることも、三拍子さんのお二人の立場ならではのそれぞれの言葉もとても感動的でした。
単なる仕事ではなく、ただそこにある形ばかりでもなく、心からラストアイドルというグループに関わってくださっていたのだということが純粋に伝わってきました。


アンコールはメンバーのMCを挟んで2曲。
『 バンドワゴン 』 のSPバージョンに続いて、最後は、『 僕たちは空を見る 』。
まさに集大成、最後の最後まで素晴らしいパフォーマンスを見せてもらえました。





夜公演も約3時間。
気が付けばあっという間だったような、一方で1曲1曲確実に最後に向かって進んでいったような時間だったようにも感じました。

直後、ステージのモニターにはここでのライブのダイジェスト映像が流れました。
たった今終わったばかりのライブが本当に素敵な映像に仕上げられていました。

あれにはスタッフの方々の力量と共に愛情を感じざるを得ませんでした。
あの映像は間違いなくただ技術で作ったものではなく、メンバー1人1人に対しての想いを持って作ったものだというのが伝わってきましたし、それを短時間で仕上げるすごさには痺れました。




メンバーが大勢いる中で、そのほとんどの時間を1人だけを見つめ続けるライブを経験するというのはこれまでの私的にはなかなかになかったことでした。

テレビやMVなどではシーンやカメラのカットの転換などがあるためになかなか全てを追い続けるというのは難しいことだと思います。
一方で生のライブだったとしてもメンバーの数が多ければ、その中から1人を見つけること、見つめ続けることはなかなか難しいのではないかと想像していました。

しかし、いくら後ろの列にいたとしても後ろを向いていたとしても激しく立ち位置が変わっていったとしても、実際にその中から常に高木美穂を追い続けることはそれほど難しいことではありませんでした。
単純に一番小さいから見つけやすいというのも確かですが、でもやはりそれ以上に ” わかる ” んだなと、自分自身でも実感しました。

それはきっと親が人混みの中から自分の子供を見つけられるのと同じような感覚なのだろうと思います。

高木美穂がいない楽曲やフォーメーション上どうしても見えない時を除いてはほぼ彼女ばかり見ていました。
本当に立派になった彼女の姿を。

あの頃、数人のファンの方の前でライブをしていた羽美、カラオケボックスのイベントで歌いながら股関節を痛め大笑いしていたあの羽美とこの人は同じ人なんだろうか。
毎回のライブでフリップをめくりながら、「 私の名前は羽美です!ジャガイモンプロジェクト所属です! 」 とやっていたあの子と同じ人なんだろうか。
演劇に挑戦したものの演出家に酷評され、本番の舞台でも、「 ちょちょちゅみょーひょんっ!(猪突猛進)」 と、あまり何を言っているかわからなかった子と本当に同じ人なんだろうか。

こんなに大きな会場で、こんなに大きなステージで、あのテレビに出ていた人達と一緒に堂々とパフォーマンスをしているこの人はあの時のあの人と本当に同一人物なのだろうか。

実に驚くことばかりでしたが、そこで私の視線の先にいるのは間違いなくやはりあの頃から見ていたあの子であり、大きく進化した羽美であり高木美穂でした。


夜公演の中、メンバーがアリーナ席の通路に出てくる演出の時にも、2フロアも上の階にいるこちらをしっかりと認識して合図を送ってくれていました。
何度も何度もこっちを見て手を振ったりしてくれるその様子には、少し恐縮しつつも同時に大きな嬉しさを感じたりもしました。

やはり間違いなく確実に高木美穂は進化し、そして大きく成長していました。

あの頃は彼女自身が、「 成長した 」 と自分で言い出すたびに、「 横に? 」 と返していましたが、現在の高木美穂は見た目のサイズ感は変わらなかったとしても中身は確実に大きく大きく成長していました。
その成長すら私にとっては本当に感動的なものでした。



退出時には今回もお見送りがありました。
やはり昼公演と同様に2期生と2期生アンダーのコースへと進むと、今回も高木美穂はパーテーションで仕切られたブースの最後尾に座っていました。

こういうことを言ってしまうといやらしく聞こえてしまうかもしれないですが、もうこういう場面ではお互い目を見れば何を言いたいかなんてわかるわけですよ!

実はこの距離感で直接彼女に会ったのはプロジェクトを卒業してからはこの日が初めてでした。
考えてみれば丸々4年ぶりくらいです。
それでも事あるごとに連絡のやり取りは今でもしていますし、それはきっとこの先もずっとなんだと思います。

ですのでこのラストアイドルの活動終了、アイドル高木美穂の終わりというのは人間同士の我々の関係性としては1つの途中経過に過ぎないのかもしれません。
でも、やっぱり寂しいよ。悔しいよ。
残念過ぎて気持ちを言葉で表現しきれないよ。

全てが終わった後で本人には、これからも応援してるよなんて連絡したけれど、やっぱり本当は思いっきり寂しいんだよ。
こうやってレポートに書くだけでもまた泣けてくるんだよ!

ですが、グループが無くなってしまうということは与えられた運命だったとしても、アイドルを終えるという決断は彼女自身が自ら下したもの。
であるならばそれを全面的に支持し、そしてこの先も引き続き助けてあげられることがある時には何を差し置いても助けてあげるのみです。

でもね、やっぱり寂しいよ、うん寂しい。。。




全てが終わった会場の外はまだ終わったばかりのライブの熱気が溢れるように人の波が行ったり来たりしていました。

私が会場の外に出たのはすでに22時を回った頃。
夜公演を前に入場した時にはまだ明るかった空も当然真っ暗になっています。

空に月や星が輝いていたのか、それとも都会の明るさにそれらが全てかき消されていたのかというような記憶は全くありません。
ただ会場を出た瞬間に何とも言えない脱力感に襲われ、気が付くと駅の方に向かって無意識のうちに歩き始めている自分がいたことだけは覚えています。

ジャガイモンプロジェクトのいつもの特別出張であれば、事後にこのようなレポートをまとめるために会場やその周辺、他にも色々な写真を撮ったりしながら資料を集めていくのが通常です。
しかし後日改めてスマホの画像フォルダを見返してみると終演後の写真はわずかに数枚。

そんな自分にガッカリしつつ、今回ばかりは客観的に見てそんな自分にちょっと同情もしてしまいました。

   
   





31日、ラストアイドル本当の活動最終日。

昼の時間に生配信された高木美穂のSHOWROOM。
この日で1065日連続での配信とのことでしたが、これは本当にすごい努力の末に到達した数字だと思います。

その1065日の配信の中では私も何度となくこっそりと、そしてたまにコメントを投稿したりしながら彼女がファンのみなさんと一緒に楽しい時間を過ごしているのを視聴していました。

が、この日はちょっとビックリ。

最後の日だからと有料アイテムを購入して投げたところその配信内でのランキングが上がってしまい、最終的に2位になってしまいました。
ファンの方であれば、「 2位になれた 」 と表現することでしょうが、ここではあえて、「 なってしまった 」 と表現させてください。

SHOWROOMはファンの方との大切な交流の場だと認識しています。
そのような場で私は目立つべきではないと思うのです。
私がランキング入りしてしまうということは、引き換えに他の誰かのランクが落ちてしまうということなのです。

「 2位になってしまった 」 ことに恐縮してしまう限りですが、ここはどうか1065回の中の1度としてお許しいただければ幸いです。

   


またこの日は KT Zepp Yokohama でラストアイドル最後のイベントが開催。
私はオンライン配信でこの様子を視聴させてもらいました。

最後にはメンバー1人1人がメッセージを届けてくれるなど、ラストライブの演出には含まれなかったものがこちらにもまたありました。


そんな中、途中の歌のコーナーで高木美穂は思いっきりジャンプしてそのまま膝から落下転倒してしまったそうです。
配信ではジャンプする瞬間までが映っており、随分と思いっきりいったなとは思っていましたがまさかそんなことになっていようとは。

ですが、最後にそんなことをしてしまう高木美穂。
その大ジャンプはただ勢いや何かでいったものではなく、これまでの様々な想いが凝縮されたジャンプのように私には感じられました。

もし私が現在の運営という立場でそこにいたとしたなら、その転倒に対して心配やその後のカバーこそしたでしょうが、注意をしたり嘲笑したりということは一切なかっただろうなと想像します。

他のライブでも転倒したり、ラストライブの日には酸素缶と間違えて冷却スプレーを吸ったりなど、なんだか相変わらず色々とやらかしてしまっていたようではありますが、そういうことも含めて彼女は本当に今をやり遂げたのだろうと思います。

振り返ってみればもっと何かができたのではないかとか、後悔するようなことや満足いかなかったことはたくさんあることでしょう。
何事にも簡単に満足したり、十分にやり切ったと思わずに常に前を向いているのが彼女の良いところでもあります。

だからこそ彼女が最後のイベントで目の前でこうして転倒していたとしても、ただただそんな彼女を見ながら心の中で穏やかに頷いていただろうなと思います。



この日のイベント終了後、各メンバーはラストアイドルメンバーとしてのSHOWROOM配信が25時まで許されていました。

そんな最後の配信を待ちながらもなかなか始まらないことに心配をしてしましたが、メンバーがたくさん乗り合わせている移動車両の中から突然配信が始まったのにはちょっと驚きました。
それだけ最後の瞬間は押し迫っていたのです。

他のメンバーもそれぞれ車両の中から配信していた様子。
みんなで一緒に歌ったり、他のメンバーの配信に割り込んだりととにかく楽しそうで、このグループが本当にこれで活動終了なんだとはとても思えませんでした。

しかし、ルール上での終了時間が迫ってくるとやはり空気はしんみりしてきます。
最後は彼女も涙を流しながら何度も何度もみなさんにお礼を伝えつつ、また直後にツイッターでお知らせがあることを宣言しつつ配信は終了しました。

   



直後、彼女はYouTubeチャンネルのスタートを発表。
早速バンドワゴンを歌った動画が公開されました。





また、翌1日には前日のSHOWROOMの中でアイテムを投げてくれた人へのお礼ということで改めて配信が行なわれました。
これで記録が1日分更新されて連続で1066日目です。

私も前日夜の生配信中には、さすがにここでアイテムを1つ投げてもランキングには影響しないだろうと踏み、最後の最後に虹の形のアイテムを投げており、それに対するお礼ももらいました。
本当に色んな意味で高木美穂はやっぱり高木美穂でした。

   





みなさんはこんな経験をしたことがありますか?

ある日SNSで見つけた1人の少女をスカウトし、そこからその子をアイドルとして育成。
やがてその子は未来に向けて羽ばたき、そしてあるメジャーアイドルグループへと加入したのです。

しかしその子の所属するアイドルグループはある日突然活動の終了を発表。
2022年5月31日、予告どおりにその日はやってきて、その子のアイドル生活は終了しました。

その子の最初の活動名は羽美。
間違いなく自信を持って言えるアイドルとしての私自身の最高傑作であり、ファンのみなさんと一緒に育てた素晴らしいアイドルだったと思います。

その子がやがて加入したメジャーアイドルグループはラストアイドル。
活動名を高木美穂という本名に戻し、そこからの3年8ヶ月はさらに多くのファンに愛された、そして最初の場に留まっていてはできなかった経験をたくさん積んだ日々だったとも思います。


あれ以来私は私自身のことを、彼女をタレントとしてのスタートから育成し、そして次のステップへと背中を押した立場だと思っていました。
あくまでも元運営者としてファンのみなさんの想いとは少し違ったところで線を引いておくべき立場なのだろうとも思っていました。

ですが、今回の東京でのラストライブ、そして活動最終日のイベントのネット配信、さらには活動終了直前のSHOWROOMでの個人配信を視聴して、最後にようやく気が付かされました。
まだ運営者であったあの頃からずっと、私自身もやはり彼女のファンの1人だったのだと。

だからこそそんな彼女がここまで所属してきたグループが無くなってしまうのは本当に残念であり、悔しくもあり、寂しくもあります。
ジャガイモンプロジェクトに所属した中学生の頃から、むしろそれより前から将来の自分の夢に向かって一生懸命に頑張ってきた彼女の大きな結晶が無くなってしまいました。

ここまでたくさん努力してきたこと、経験してきたことはこの先の人生の中でも色々な場面で役に立ってくるのは間違いないでしょう。
でもやはり多くの人が望むのは今あるものがまだそのまま続いていくことだったと思います。
それは間違いなく私も同じ想いでした。

本当に残念です。



みなさんはこんな経験をしたことがありますか?

ある日SNSで見つけた1人の少女をスカウトし、そこからその子をアイドルとして育成。
やがてその子は未来に向けて羽ばたき、そしてあるメジャーアイドルグループへと加入したのです。

その子の名は高木美穂。
私も含めたファンのみなさんとの共通の宝物です。

その子のアイドル人生がここに終了しました。

視点を変えるとこのアイドル人生の全ての期間を見届けてあげることができたのだとも思います。
でもやっぱり寂しいです。

ですがこんな想いを経験しているということは、間違いなく高木美穂自身が我々にとって素晴らしい存在だったからに違いありません。
彼女のがむしゃらさがしっかりとこちらまで、そしてみなさんにまで届いていたからに違いありません。

だからこのレポートの最後はこう締めくくりたいと思います。



美穂、
本当にありがとう。

あなたと出会えたこの経験、あなたの存在そのものが私自身にとっても、いままでもそしてこれからも一生の大切な宝物です。

私にとって ” アイドル ” とは、高木美穂そのものでした。

一生懸命によく頑張ったね。
本当にお疲れさま。


  ( 初めて ” 美穂 ” って呼んだ気がします )







後日、様々なものが追加で発信されていますのでここで併せて紹介させていただきます。


ラストライブで三拍子さんがメンバーに宛てた手紙
( 改めて新しい動画として読み直してくださってます )




31日、「 ラストアイドル 5年間ありがとう Farewell Party 」 のダイジェストムービー




ここに掲載した今回のライブ関連の写真以外にも、高木美穂がジャガイモンプロジェクト専属所属時、まだ ” 羽美 ” だった頃の懐かしい写真やイベントレポートなどは当ホームページのあちらこちらに掲載してあります。

ページ上方タブの、「 主催イベント 」「 特別出張 」「 参加イベント 」 などに、ファンの方が撮影会で撮影した写真なども含めて多数公開しています。
プロジェクトヒストリー 」 でも時系列でその流れを追っていますのでぜひご覧ください。

また、羽美が当時書き綴いっていた オフィシャルブログ「I flap beautifully〜ジャガイモ系女子〜」 も、そのまま引き続き公開しています。
夢に向かって一歩目を踏み出し、そこから色々な想いを持って、様々な経験を重ねて少しずつ成長していく彼女の素顔、そしてたくさんの写真達が詰まったファンのみなさんにとっては垂涎の内容です。

更にはみなさんがまとめてくださっている ウィキペディア でも羽美時代の活動を追うことができます。

ぜひ併せてご覧ください!


2022年6月4日 掲載

ジャガイモンプロジェクト代表 ・ 川崎康



 
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