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UNIDOL2018-19 Winter 北海道予選 審査員参加レポート
   

ユニドル とは、

「 UNIDOL 」 とは、大学対抗の女子大生アイドル日本一決定戦です。
その名称は、「 UNIversity iDOL 」 に由来します。
その名の通り、「 普通の女子大生が、一夜限りの ” アイドル ” としてステージに立つ 」
というコンセプトのもとでコピーダンスイベントを開催しています。
メインとなる年2回の大会に加え、1年生や初出場チームの大会 「 UNIDOL Fresh 」 や、
卒業生のラストステージとなる 「 UNIDOL 卒業コンサート 」 などのスピンオフイベントも開催しています。
出典 : ユニドル オフィシャルサイト より   


ジャガイモンプロジェクトの活動の中で、これまで公式にはほぼ接点のなかったこの ユニドル の世界。

今回は御縁あって年2回のメインの大会のうち、「 UNIDOL2018-19 Winter supported by Sammy 北海道予選 」 としてこの冬に開催されるイベントに、審査員 として参加させていただくことになりました。

このイベントは、北海道、東京、東海、関西、九州に分散する各支部でエリア予選が行なわれ、勝ち抜いたチームは東京で開催される決勝戦へと進出することができるというものです。


UNIDOLの大会・イベントは、UNIDOL実行委員会が運営しています。
実行委員会のメンバーは全員学生です。
イベントそのものの企画・進行から、営業や広報、イベントに必要な動画や画像の制作まで、
イベントに関わる全てのことを学生が中心となって行い、それぞれの分野で自分自身の成長を実感できます。
また、エリアにはそれぞれ独立した実行委員会が置かれ、エリア大会の運営もそれぞれの実行委員が行っています。
実行委員のメンバーは大学も学年も様々ですが、全員が1つのイベントの成功を目指し、それぞれが主体的に活動しています。
出典 : ユニドル オフィシャルサイト より   


イベントも、そして各大学のアイドルも、運営は学生です。

その全てを学生自身が担うことによって、そこには他のアイドルイベント等とは違うものがあることでしょうし、否応なしに入れ替わりのある学生だからこそ、そこには常に変化も生まれると思います。

そういうものに触れられるというのは本当に楽しみでもあり、そして学べることも少なくないと思います。



今回、審査員という役割をいただくに至るまでには、実行委員の中の1人との大きな御縁がありました。

この御縁の詳細に関しては8月19日のジャガイモンプロジェクトの主催イベントレポートでも触れていますので割愛しますが、この主催イベントでは今回のユニドル実行委員の中の2人にもスタッフとして参加をしてもらい、初めて一緒に ” ものづくり ” をしました。

2018年8月19日主催 小西麻里菜・横山奈央 ダブル生誕ライブ2018 のレポートはコチラから



   
   


今回はジャガイモンプロジェクトとして少しでもユニドルの世界のお役に立てればと思っていますし、私自身としても様々なものを吸収できればという想いでのイベント参加です。




当日は 18:00 開演のイベントでしたが、これより2時間半ほど前に現場の Sound lab mole に入りました。

事前にスタッフの方からは、準備なども含めて1時間程度前に来てもらえれば大丈夫、との連絡をいただいていました。
ですが、やはり1つのイベントを多角的に捉え、そして色々なものを得る為にはもっと余裕を持った行動が必要だと思い、この時間に現場入りをさせていただきました。


   


会場ではステージ上でリハーサルが行なわれており、本番に向けてのそれぞれの準備が進んでいます。

一方私はスタッフの方に審査員席へと案内していただき、まずは今回の審査の詳細説明を受けました。
準備されていた関係資料には各出場チームの説明なども書かれていたため、まずはこれらを読み込んでおきます。

今回、この審査員という大役を仰せつかるにあたり、各チームについての事前情報をここまでなるべく入れないようにしていました。
私自身の普段の活動の中で自然と入ってくるものも全く無かったわけではありませんが、それらも含めてそのほとんどをシャットアウトする形でこの場へと臨むことにしました。

どのチームにどんな人がいるのか、過去にどういう実績を残しているのか、どんなライバル関係なのか。
そんな情報を自ら集めてしまうと必ずどこかに偏りが出て来てしまいます。

だからこそ、しっかりと何ら偏見も特定の思い入れもなく公正に審査をするために、イベント運営側から直接的に与えられるもの以外は自分の中では全てを排除することとしました。

その場で本番中に自らの目で見たもの、心で感じたものだけを純粋に審査の対象にするために、今回はこのような形を取らせていただきました。


   


ステージなどで進んでいるリハーサルの様子を見ていると、ステージの下から会場全体を見て指示を出しているスタッフ、ステージの上で細かい立ち位置などを指示しているスタッフ。
他にもそんなたくさんの指示をサポートするスタッフがいたり、審査員側を担当してくださるスタッフもいます。
また、受付やPAブースなどでも同時進行で準備が進んでおり、1人1人のスタッフがそれぞれに責任を持ち、全員がしっかりとした組織として動いているのが伝わってきました。

目の前にある1つのことに対して全員が同じ方向を見て動くというのは言葉で言うのは簡単でも、実際はそんなに容易なことではありません。
特に今の時代は、” 個 ” に重点を置いた教育もなされるようになってきており、自然と若い世代の子達はその ” 個 ” を何よりも大切にする人が増えていると思います。

ですがこの現場で動いているスタッフの若い彼ら彼女らを見ていると、” 個 ” を持ちつつもしっかりと1つの ” チーム ” として動いているのが感じられました。

普段はそれぞれ別の大学へと通っている彼らが、ユニドル実行委員 という1つの傘の下に集まり、そして一緒に動いている姿はとても眩しくもあり、そしてさすがだなと思わせてくれるところもたくさんありました。

また今回は北海道の実行委員以外にも他の地域からの助っ人スタッフもいたとのこと。
そんな話を聞いていると、このまとまりは北海道だけのものではなく、他地域も含めて全国組織としてしっかりと機能しているのだということを安易に想像させてくれました。


   
   


会場内での一通りのリハーサルも終わり、それぞれが個々に最後の準備を進めている中、16:00 少し前には全出演者、そして運営スタッフがホールに一同に集合し、改めての顔合わせが行なわれていました。
またそこでは同時に、それぞれの担当スタッフから最終的な確認や連絡事項も伝えられており、そういう部分でも非常にしっかりとした運営をしているというのが伝わってきます。

更にこの場ではスタッフ側から出場チームのみなさんに対していくつかのお礼も伝えられていました。
このタイミングで注意事項ばかりでなく、しっかりとそういうことも伝えられる、言葉にできるというのは素晴らしいことだと思います。

全てがただの流れ作業ではなく、そこにそれぞれの想いがあって進んでいるのだということを実感しました。

このような取り組みというのは ” 慣れ ” が出て来てしまうとついつい忘れがち、省略しがちになってしまうことがあります。
ですが全員が同じ認識を持ち、そして同じ方向へと進んでいくためには、言葉にしっかりと出して改めて確認し合うことは重要だと思います。

彼ら彼女らのそんな様子を見ていて、改めてこちらがそんな気持ちを思い出させてもらうような感覚にもなりましたし、何より ” 初心 ” というものの大切さを考えさせられました。

またこの顔合わせの最後には全員で大きな円陣も組まれました。
ここにいるみなさんの青春が弾け、そして溢れ出るような瞬間に、本番開始前ながらも少し感動すら覚える場面でもありました。


そして、この時間で何よりも印象的だったことを一点。
それはみんなの笑顔です。

色々なことを確認している間も円陣を組んでいる間も、特にスタッフを中心に笑顔が溢れていました。

この瞬間に至るまでにはそれぞれのたくさんの苦労や努力もあったことでしょうし、時に悔しい想いもしたこともったかもしれません。
ですが、それでもここまでそれぞれが万全だと思うことができる準備が出来ているからこそ、それが笑顔へと繋がっているのだとも感じました。
また、何より自分達自身が楽しむことが、イベントの成功にも、そしてお客様にも楽しんでいただくことにも繋がるのだとも思います。


   
   


この日のイベントは、ライブ本番開始前に各チームとお客様との交流会が予定されていました。

来場されるお客様が各チームと、自分のカメラで集合写真を撮ってもらえるというもので、これが無料で参加可能とのこと。
この交流会が 16:30 から開始ということで、少し前に会場の外へと出てみると、そこにはその開始時間を待つ方々の列が出来ていました。

当日はこの季節にしては随分と暖かい日ではありましたが、それでもすでに12月。
黙って外に立っていると当然身体も冷えてくるでしょう。
そんな中で待っていてくださるというのは、イベント運営側にとっても出演者にとっても本当にありがたいことでもあるでしょうし、同時にファンのみなさんの熱意も感じます。

そんな様子をちょっと離れた場所からしばらく見ていましたが、並んでいる方々のワクワク感が手に取るようにわかるようでもあり、同時にスタッフのちょっとした緊張感も伝わってくるようでもありました。


しかしここで一点、少し気になることがありました。

会場入口から横へと伸びる列が次第に長くなり、それが隣の店舗の前を塞ぐような形になってしまっていたのです。

だからといってここで私がすぐに直接的に口を出すようなことはスタッフが頑張って運営しているイベントにおいては必ずしもプラスではないと思い、しばらくその様子を見ていたのですが、やはり隣の店舗から苦情が出てしまってからでは遅いと判断し、どのように対処すればいいのかを、私の経験を踏まえてスタッフにこっそりと伝えることにしました。

このような場合、もしその場で隣の店舗などから苦情を伝えられてしまった場合、スタッフだけが言われるのならまだしも、そこに並んでいるお客様にも伝わってしまうことが十分に考えられます。

そうなってしまうとお客様も嫌な気持ちになってしまいかねませんし、イベント運営側としてはそういう事態は避けなければなりません。

それでも途中からはスタッフ側でも、お客様に詰めて並んでいただいたり、「 チケットを持っている入場待ちの方はコチラ 」 「 交流会を待っている方はコチラ 」 という形で、誰がどの列に並べばいいのかということがわかりやすいように、手書きのプレートを掲げるなど色々と工夫もしていました。
臨機応変にそういうことに対応出来るのもまた素晴らしいことだと思います。


   


交流会は全グループが一斉に行なうのではなく、2組、3組と分ける形で少しずつ進んでいたため、例えば全グループと写真を撮りたいという人であれば、外に並んで、中に入って、また外に並んで ・・・ という作業を何度か繰り返すことになります。
それでも全体としてとてもスムーズにスマートに進められていました。

私自身は今回のイベントは運営側でもなく、また一般のお客様とも違う立場です。
ですので例えば運営が上手くいっていない様子であったとしても何ら心配することも気にかけることもないと言えばないのかもしれません。
それでもやはりそんな様子を少し気にしながら眺めていたのですが、この交流会も全体的に安心して見ていられる進行だったと思います。


お客様が交流会のために会場の中へと入っていくと、1人ずつホールへと案内され、そこにはすでにその時間の担当のグループが集合して待っています。

お客様は自分自身のスマホやカメラをスタッフへと渡し、そのグループの真ん中へと入ったところでスタッフが写真を撮ってくれます。

並んでいる時点ですでに、「 事前にアプリなどを起動して準備してください 」 という案内もされていましたし、写真を撮影するスタッフも次から次へと丁寧かつ迅速に作業をこなしていました。

これもそれぞれのスタッフの事前の準備やシュミレーションがしっかりできていたからこそだと思いますし、そして何よりそんなスタッフに対してお客様1人1人が協力してくださっているおかげだとも思います。


この交流会、私の中で印象的だったのは7組の中では公立はこだて未来大学の Girls in the Box です。
メンバー2人で並んで待っている際、お客様が近づいて来るとその度に、「 ありがとうございます、ガールズインザボックスです 」 と伝え、写真を撮り終わってからは、「 応援よろしくお願いします 」 と繰り返していました。

ここに来場しているお客様は全ての方が出場全7組を把握しているわけではないと思います。
お客様の立場としてみれば、流れ作業のような中で写真を撮り、後になって、「 今の、誰だったんだろう? 」 となることも少なくないと思います。
そんな中でライブイベント以前に自分達のことをアピールできる、アピールするというのは大事なことだとも思いましたし、素晴らしい取り組みが出来ているとも感じました。


   
   


この交流会が全て終了したのが 17:00 過ぎだったでしょうか。
あとはそれぞれの最終準備、そして本番へと突入するのみです。


私もそれまではかなりアチラコチラへとウロウロしていましたが、改めて審査員席に腰を落ち着け、イベントが始まる前に準備されている資料に再び目を落とします。

たくさんの青春が多くの時間を使ってこの日の為に頑張って来ています。
いい加減な気持ちや軽い考えで審査することなどできません。
だからこそ、ここからはこちらも真剣です。


   


17:30 に開場となると、途端にたくさんのお客様が入場され、ステージ前からどんどんとホールの床が見えなくなっていきました。

この頃には私以外にも審査を担当される2人の審査員の方も到着し、3人で2階バルコニーから眺めていましたが、アッという間に会場全体が溢れんばかりのお客様で埋まっていく様子は壮観でした。


   


18:00 ちょうどに会場の照明が落とされると、ステージ奥に設置されたスクリーンに、オープニング映像が流れました。

途端にホール全体の熱量が上がるのが感じられると同時に、作った人の想いも込められたそのオープニング映像はとても感動的なものでもありました。
事前にはなるべく情報を入れずにこの場に臨んだ私ではありましたが、正直なところその映像を見て涙が出そうになりました。



イベントはまずゲストの POPPING☆SMILE さん のパフォーマンスからスタート。
最前列には熱いポピスマファンの方々も集まっていたようで、最初からものすごい盛り上がりでのイベントスタートとなりました。


   


今回のイベントMCは 北琉夢ラビリンス さん のお2人です。
ポピスマ さん のパフォーマンスに続いてのオープニングMCではそのお2人に審査員の紹介もいただきました。

プロフィールも含めて、まず最初に私を紹介いただいたのですが、「 上の階から失礼します 」 的な形でみなさんの方を眺めたところ、下の階の会場フロアから何やら不思議な声が。

後日、私を紹介するMCを聞いた途端に驚いたような大きな声を上げたのは、いつもお世話になっている劇団イレブンナインの 宮田桃伽 さん だったことが判明。
こちらからその時に彼女の存在に気が付けなかったのが残念でしたが、2人の間だけでちょっと面白い話が生まれました。


   


この後はいよいよユニドル北海道予選のスタートです。


各チームに対しての評価は、審査員という立場で参加させていただき、その私自身の審査結果の内容詳細が表に出ていない以上はここには書きません。
ただし、各当該チームからの直接のお問い合わせがあった場合には、当日の感想等々に関しては回答いたします。
その際には北海道の実行委員会を通してご質問ください。
この方法以外でのご連絡、もしくは第三者の方からの審査に関する質問には一切回答をいたしません。




まず序盤は、北翔大学の Honey Rose 、北海道教育大学札幌校の Movin' girls 、北海道大学の D☆light が順に登場。


会場は最初から大いに盛り上がりを見せていました。

私達審査員のいる場所は会場フロアの真上にあるバルコニーのような場所で、そこからはステージはもちろん、同時にステージに向かって盛り上がるお客様の様子もよく見えます。

またフロアの後方ではステージで輝いている彼女達の様子を静かに見つめている人達の姿もたくさんありました。

応援の形や楽しみ方も人それぞれ。
ですが、そんな全ての人達の気持ちは間違いなくステージの上の彼女達へと向かっています。

だからこそ今回は、ただステージの上の彼女達がどんなパフォーマンスをしているのかという点だけではなく、そこからお客様側に対して何を届けることが出来ているのか、そしてそこにどんな一体感が生まれているのかという部分に関しても審査の一部にしっかりと反映させていただきました。


   
   


この3組のパフォーマンスが終わったところで一旦進行がストップしてMCのお2人が登場。
まずはここまでの感想ということで私にコメントを求められたため、ここでは確か、

   ・ ユニドルのパフォーマンスを見るのは初めて
   ・ (良い意味で)コピーダンスに見えないパフォーマンスに驚いた
   ・ 会場のみなさんが盛り上がっている様子もこちらから見えているので、引き続き盛り上げてください

というようなことを発言したと思います。

この時点では全体のパフォーマンスの途中段階でしたので、すでに出番を終えたチームとこれから出てくるチームとの間に不平等のないよう、どのような点を審査しているかというような具体的なことは言いませんでした。



この後は続いて、北海道教育大学旭川校の Pole* 、北星学園大学の Prima☆Stella が登場。


流れるように次々と始まるパフォーマンスに、会場の熱量は更に増していく感じもしましたし、贔屓のチームを応援しようというそれぞれの方々の気持ちも伝わってくるようでした。

ただ一方で、1組1組のパフォーマンスの間隔が非常に短いため、そういう意味では審査が少し大変でした。

審査票にどのような内容を書き込んでいるのかというような具体的なことを紹介することは避けますが、” 観ながら ” ” 書きながら ” ” 考えながら ” というのはなかなかに忙しい作業でした。


   


ここでまたイベントは一旦中断。
改めてMCのお2人が登場し、今度は私以外の2人の審査員の方にそれぞれコメントを求めていました。

私を含めて審査員3人は、審査の内容などに関しては事前に一切の話し合いなどは行なっていません。
完全に自分1人の考えに基づいて自由に評価をしています。
だからこそ、審査基準もそれぞれでしょうし、その評価も分かれるかもしれません。

実際、ここで審査員の2人から出た話は、私の審査基準とはそれぞれ違っていましたし、イベント全体としてもそういうバランスがあるのはとても良い事なのではないかとも思います。



この後のイベント終盤は、北海学園大学の 日曜日のシンデレラ 、公立はこだて未来大学の Girls in the Box が登場。
これで出場全7組のパフォーマンスが終了です。


7組共にそれぞれに個性があり、この日に至るまでに各々に一生懸命な努力や創意工夫があったのが、まるで手に取るかのように伝わってくるような熱のこもったパフォーマンスでした。

ここでここまで見て来たものは全てがコピーダンスだったはずですが、全くコピーダンスに見えないどころか、口パクでやっていることすら感じられないものがたくさんありました。
曲そのものもカバー曲ばかりなのですが、中にはその曲がまるで彼女達自身のオリジナルなのではないかとさえ感じられる瞬間もありました。

本当に素晴らしいパフォーマンスの連続でした。


   


この後は再びMCのお2人が登場。
更には実行委員の2人も一緒に登壇し、ユニドルってそもそもどういうものなのか等、色々なトークの掛け合いが行なわれました。

また、このタイミングで改めて審査員全員にコメントを求められたため、私はここで初めて今回どのような基準で審査をしたかをお話させていただきました。

私が今回の審査で基準に置いていたものは、もし自分が彼女達それぞれの運営だったとしたら、プロデューサーだったとしたらどのような点が気になり、そしてどのような注意や指示をするだろうかという点です。
これまでの自らのアイドルプロデューサーとしての経験から、そんなところにポイントを置いて厳しく審査をさせていただきました。

私が心に置いていた審査基準はそれだけではないですが、大局的にばかりではなく、目線、仕草、フォーメーション、笑顔、会場へのアピール ・・・
かなり細かい部分まで見せていただいたと思います。

そしてそこで彼女達の本気を大いに感じたからこそ、安易な採点は出来ないとも思いましたし、こちらも本気で関わらせていただきました。

詳細の明記は避けますが、だからこそ伸びしろという期待も込めて満点を付けたグループはありませんし、はっきりと低い点数をつけた部分もありました。
全7チームのパフォーマンスを見終わったところで改めて自分が書いた審査票を見直し、評価を少し変えさせていただいた部分もありました。


   


会場では観客票の説明も行なわれ、直後に投票がスタート。

今回は入場時に配布されるQRコードを利用し、スマートフォンからの投票システムを採用したとのことで、みなさんが一斉に画面を見つめながら思い思いの票を投じている様子が上からもよく見えました。

また、スマートフォンを持っていない人に対してはスタッフの持っている機器から投票が出来るような準備も出来ていました。
ただ最初から全員がスマートフォンを持っていることを大前提としてそんな投票システムを提示するのではなく、もしもの時のバックアップが用意できているのは素晴らしいと感じました。

実際に後で私が直接見聞きした中でも、スマートフォンを持っていないというお客様がいましたが、そんな方もスタッフのスマートフォンを借りることで無事に投票が出来たとのことでした。


   


会場での投票が進み、その集計が行なわれている頃、ステージでは今回MCを務めてくださっていた北琉夢ラビリンスのお2人のパフォーマンスも行なわれました。

ここまでステージで観て来たMCの姿とは違い、またとても素敵なパフォーマンスでした。


   


この後はついに結果発表です。
改めて全チームがステージ上に並び、その時を待ちます。


   


まず発表されたのは、事前に各チームがインターネットにアップした動画を元に、視聴数やコメント数から順位を競う、「 mysta審査 」 の発表から。


mysta審査
2位  Movin' girls    (北海道教育大学札幌校)
1位  Prima☆Stella    (北星学園大学)


全体の2位ではあっても悔しさが滲み出る Movin' girls 。
そして喜びの溢れる Prima☆Stella の様子は非常に対比的でした。


   


続いて今回の 「 ユニドル2018-19 Winter 北海道予選 」 の審査結果の発表です。

こちらは、


ユニドル2018-19 Winter 北海道予選
優勝  Prima☆Stella    (北星学園大学)


今回 Prima☆Stella は、審査員投票、観客投票共に1位だったとのこと。

そして同時に優勝チームには、来年2月に東京・新木場で開催される全国大会への出場権が与えられるそうです。


   
   


この発表の瞬間、ステージの上には喜びの笑顔や涙と共に、同時に悔しい涙が溢れる様子もありました。

このような趣旨の大会で、順位を競っているものだからこそ、どうしてもそれぞれには上下がはっきりと提示されてしまいます。
これは仕方のないことです。

ですが、ステージの上の彼女達1人1人には私は心からの大きな拍手を送りたいと思いますし、そして最大限の敬意を表したいとも思います。

ルールに基づいて最終的にそれぞれに順位はついてしまいましたが、1位になったチームが全ての点において他のチームに勝っていたというわけではないと思いますし、優勝を逃したチームが全て劣っていたのかと言われればそれも違うと思います。


1つ1つのパフォーマンスや笑顔、そしてそんな姿には彼女達の一生懸命さが詰まっていたと思います。
しかし、そんなパフォーマンスや笑顔に至るまでには、本当にたくさんの努力や汗、そして時には涙や悔しさもあったと思います。

この大会で最高の結果を残すことを目指し、それぞれが目標を掲げ、そこに向かってチーム一丸となって頑張った日々だったと思います。

しかしこの大会が終わったからと言ってここでその全てが終わってしまうのではなく、彼女達がここに向けて頑張ってきたものは、間違いなく今後にも生きていくものだと思いますし、それはユニドルという世界にとどまらず、この先の長い人生の中でも大いに役に立つ経験になっていくと思います。

このような経験というのは誰もが出来るものではありません。
それはここで勝った人にも、そして悔しい想いをした人にも言えることだと思います。

勝った経験がたくさんの勇気や自信へと繋がっていくこともあるでしょうし、悔しい経験が次への目標に進む力になることもあるでしょうし、新しい何かへと繋がっていくこともあるかもしれません。

無駄なことなんて何1つなかったと思いますし、これこそがそれぞれにとっての青春そのものなんだと、今回のイベントを外野から眺めていて思いました。


また、今回のイベントを経て、彼女達のおかげで私の中でコピーダンスというものに対する認識が大きく変わったと思います。

正直なところ、これまではアイドルのダンスのモノマネ程度のもの、というイメージがありました。
ですが彼女達の一生懸命さやそのパフォーマンスを見て、これはただのモノマネなどではなく、自分達によって変化進化をさせた新しい表現物なのだと感じました。

それはきっと彼女達の情熱がそう想わせてくれたのだと思いますし、そんな情熱があるからこそそこにはパフォーマー側にも、そして観る側にも大きな喜びや感動が生まれるのだとも思います。


   
   


また、今回のイベントの運営をする実行委員会のスタッフのみなさんも、本当にしっかりと計画を立て、万全の準備で当日に臨んでいるのがよく伝わってきました。

細かなところを見ていると、まだまだ改善点というのはあるのかもしれませんし、上には上が当然あると思います。
ですが、彼ら彼女らの運営は本当に素晴らしかったと思います。

ただ全員が漠然と動くのではなく、しっかりと役割分担をした上で動いているのは、実にうまく組織化されていたと思いますし、そのそれぞれの担当者が自分の成すべきことをしっかりとこなしていたと思います。

個人個人に尋ねてみれば、そこには少なからずの反省点などもあるのかもしれませんが、それでも全体的には本当に洗練された運営だったと感じました。

今回のイベントの中ではそんな全てのスタッフの方全員と直接やり取りをできたわけではないですが、少なくとも私が一言でも言葉を交わさせていただいたスタッフの方は間違いなく全員が素晴らしいスタッフだったと思いますし、気遣い1つも本当に行き届いていたと思います。
だからこそそんな彼らの様子を見ていれば自然と他のスタッフのことも手に取るように伝わってくるものです。

お客様側から見ても、表方のスタッフもいれば、裏方のスタッフもいると思います。
ですがそこは直接見える見えないにかかわらず、全てのスタッフの活躍があってこその今回のイベントの成功があったことは間違いありません。


絶対的なベテランリーダーがいるわけでもなく、全ては学生が自ら運営しています。
ここには諸先輩から引き継がれたやり方や経験があってこその今ではあると思いますが、それでもやはり今を動かすのは今の実行委員です。

それぞれの大学から色々な人材が集まり、得意分野を活かしたり苦手な部分をお互いで補い合ったりしながら1つのものを目指し、そこに向かって共に突き進むというのは本当に素晴らしい経験だと思います。

そこにはやはり実行委員の彼ら彼女らの青春があり、1人1人が本当に眩しく輝いて見えました。

また、実行委員のスタッフの情熱がステージの上の彼女達を動かす原動力の1つになっているのではないかと感じましたし、そんな彼女達の熱意がスタッフをより動かすのだとも感じました。





更に今回、私はこのイベント後に違った意味でのスタッフ力(りょく)を感じることがありました。

イベントの全てが終わり、お客様が退出された後の会場では、イベントの事後に必要であろうと思われる写真の撮影等が行なわれていました。

それは出演者全員のものであったり、更にそこに実行委員が加わったものであったりもしましたし、チーム毎の写真も撮影されていました。

そんな中、今回のイベントで優勝を勝ち取った Prima☆Stella のチームが集合写真を撮っている中、そこに今回の実行委員でもあり、彼女達のマネージャーでもある 安藤 クン がその彼女達の真ん中に呼びこまれました。

これを見た時、このチームがどうして強いのかが少し見えて来たような気がしました。
本番にステージの上に上がる彼女達は勿論、彼のようなスタッフも含めての1つのチームとして、一丸となって前に進んできたことが結果に結びついているのだというのがこの光景から感じられましたし、だからこそ自然とこのような写真が残るのだとも思います。


何かを作ろうとした時、それは今回のような形のものであれ、他にも楽器の演奏であれ、お芝居のようなものであれ、実際のプレイヤーではない人の目線というのは本当に大切だと感じます。

何事も中からでは見えないものというのはあると思います。
そこでプレイヤーではないスタッフとして一歩引いた位置から確認し、注意したり褒めたり、時に厳しいことを言えるような存在というのはやはり大きいのではないかと、私は思います。

今回優勝を逃してしまった他の6チームに関して、同様のスタッフが各チームにいないとは言いませんし、実際に現時点で私はそれについては一切の情報を持ち合わせていません。
ですが、優勝チームには間違いなくそれがあったのたのではないかと感じましたし、これも大きなスタッフ力であり、チーム力なのだとも感じました。

ただし、この点に関しては結果が全て出た後で想った部分であり、当然私の今回の審査には何ら影響しているものではないことを書き添えます。


また、ただ自分達のチームだけが存在するのではなく、そこにあるライバルというものの存在や競い合う気持ちが彼女達のレベルそのものも向上させているとも思います。

絶対勝ちたい、誰にも負けたくないという気持ちが自らを高め、そして互いにライバルとして互いを高め合っていく中でこの大会そのものも素晴らしいものになっているのだろうと感じます。

   


今回のイベント。
会場には本当にたくさんのお客様が詰めかけてくださっていました。

それは私が今まで様々な立場で数多く経験しているアイドルのライブやイベントとは少し違った客層でもありました。

まず、ユニドルを、そして各チームを1人のファンとして応援してくださっているお客様がたくさんいらしていました。
これは他のアイドルのライブなどでも同様の現象を見ることができます。

これに合わせて今回のイベントでは、” ファン ” としても数えられるのかもしれませんが、それ以前に ” 友人 ” として会場に応援に駆け付けている方がとても多いのではないかと感じました。

それは同じ大学だからなのか、それともそれ以前からのお友達なのか、それは私に知る術はありません。
ですがそこには間違いなく、前述の ” ファン ” の人達とはまた少し違った感覚を持って来場されている方が少なくなかったと思います。

ステージの上がっている彼女達と、普段は普通に一緒にショッピングに出かけたり、カラオケに行ったり、大学で共に講義を受けているような人もきっといたはずです。

実は本番中に審査の合間などにはそんなみなさんの様子も上から見せていただいていました。

イベント全体としてはそれほど声を上げたり激しく盛り上がったりはしないのですが、それぞれ自分が応援するチームの順番が来た時には途端に表情を輝かせ、そして応援に熱がこもっているようでした。

そんな様子を見ていると、ここで応援している彼ら彼女らにとっても、これはステージの上で輝く彼女達を通しての青春なのではないかと感じました。

だからこそ優勝チームが発表された瞬間、ステージの上で涙ぐむメンバーを見て一緒に涙しているお客様も1人や2人ではありませんでしたし、そんな彼ら彼女らにもそれぞれにユニドルに対する熱い想いがあるのだと感じました。


   


実際に出場してパフォーマンスする各チームの彼女達、スタッフとしてイベントを運営する実行委員、応援という形で彼女達を支える友人達。
そんな彼ら彼女らのそれぞれの青春が溢れる素晴らしいイベント、それがこのユニドルなのだということを感じました。

そしてここでそれぞれが経験したもの、得たものというのはこのユニドルというものだけに活かされていくのではなく、今後の人生の中で大いに役に立っていくものだと確信することもできました。

私自身も彼らの年齢だった頃に自ら経験したものは、実際にその後の様々な活動や生き方にも反映され、そして活きてきています。
自らの経験が将来の全く違った場面で不意に活きてくることに彼ら彼女らはまだ気が付いていないかもしれませんが、ですがきっとこの先、いつかそんな瞬間に驚きを感じることもあるでしょう。

そしてそんな時、間違いなく思うはずです。
あの時代に、多少無理をしてでも、そして苦労をしたり時にイラッとするようなことがあったとしても、あの大切な仲間達とあんな経験を共にすることが出来て本当に良かったと。




私は自分の中で新しい世界を知った時、その世界を知ることのできた喜びと同時に、この世界を今まで知らなかったことに対する悔しさも感じることがあります。

今回のユニドル、私にとってはまさにその両方の感情がありました。

こんなに素晴らしい世界が自分の活動の範囲からそれほど遠くない場所にありながら、どうして今までそれを知るに至らなかったのか。

だからこそ、今回こうして審査員として呼んでいただいた実行委員のみなさんには大きな感謝の気持ちでいっぱいです。
そして、ステージでそれぞれの一生懸命を見せてくれた出場全7組の彼女達にもありがとうの気持ちでいっぱいです。

彼ら彼女らと今回こうして関われたことは、私にとってもいい経験であり、刺激でもあり、そしてとても大きな財産ともなりました。

勿論、審査員として本来の役割である審査は私なりにしっかりとさせていただいたつもりです。
ですが同時に、私自身もとても得るものの多かった今回の特別出張となりました。


   


2018年12月9日 掲載

ジャガイモンプロジェクト代表 ・ 川崎康


 
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